サキュバスラプソディア感想

だいたい20時間くらい遊んでノーマルエンディング前、まだクリアしてませんが思ったこととかつらつら書きます。 総じていいゲームではあるんですが、不満点がめちゃくちゃある。

ビジュアルについて

全体的に良好です。夢魔のグラフィックがよいことはいうまでもないし、エフェクトも気が利いています。マップはマップ組み自体もよいですし、細かい小物の配置も雰囲気が出ています。インターフェースも綺麗に整っています。

ただちょっとキャラのドット絵はもうちょっとなんとかできるんじゃないかなという印象が拭えません。 このゲームはシンボルエンカウントなので、視認性の高い敵シンボルが求められます。 敵を仲間にできるゲームなのでなおさらそうです。 細かいところまで書き込んでいてこだわりは感じるんですが、元絵を忠実にキャラのドット絵にすることが重要なのではないです。

戦闘について

この手のゲームの戦闘が重くなるのは宿命なのでしょうがないとして、重いなりに楽しめるように工夫はされています。演出テキストカットしたら途端にだるくなったので演出テキストあるほうが面白いということで、つまりそういうゲームです。それがあるべき姿で正しい。

ちょっと敵のAI組んだ人は性格悪いなって感じします。初手恍惚とか初手散漫とかまだマシなほうで、先攻速度下げから以降のスタン連打とかは単にストレスなだけで手応えのある戦闘という感じではない。 きのこ相手にアルラウネ連れて行こうねみたいなのは確かに面白くて、メタ張ったら楽になるよというのはそうかもしれないんですが、メタ張ったところで普通に戦えるようになるだけで劇的に快適になるわけではないし、メタ張らなくてもストレス溜まるだけでゴリ押しできてしまうので、もうちょっとそのへん上手にデザインできてるといいですねと思います。 あとはルーンが使い捨てで再入手の可能性がわからない中で連れ回す仲間をコロコロ入れ替えるのちょっと心理的にむずかしいデザインになってしまっているのもよくない感じです。なんでルーン使い捨てなんですかね? シナリオ上の要請だと言われるとそれまでなんですが。

レベルデザインについて

序盤はとてもよくできています。ギミックも小気味良く、ほどよい緊張感が出ていたと思います。 ただ、中盤以降狭い通路にちょっと敵多すぎやしませんかね。こんなにたくさんシンボルいる必要ないゲームですよこれ。終盤は特にやりすぎで、敵を避けつつ、接触したら逃げる選ぶゲームって感じになってます。 このゲームは一回の戦闘がいわゆるふつうのRPGと比べると重くなりがちです。一回の戦闘が重いこと自体は悪いことではありません。しかし一回の戦闘が重いなら戦闘回数が少なくなるべきでは? シンボルエンカウントにして戦闘回数をプレイヤーがコントロールできるようになっていること自体はいいと思うんですが、そのダンジョンでの想定戦闘回数みたいなのってちゃんと考えて配置されてるんですかね? そこは疑問を抱かざるを得ない感じです。

それでも終盤まではマップを探索する楽しみがありました。探索範囲が広がっていくのは純粋に楽しいです。 それだけに終盤の作りの雑さが残念です。せっかく城なのにギミックというギミック特になくて、物量でゴリ押してくる敵をかいくぐりながら広大なマップ歩かされたなーという感じしかない。

シナリオについて

ラスボス倒してないので判断やや早いなという気はしますがテキストの雰囲気はとてもよく、キャラクターも魅力的に描かれていると思います。 特に評価したいのはいわゆるイベントシーンではなく、ゲーム中のいたるところに配置された断片的なテキストでシナリオをあぶり出すようなつくりになっているところです。イベントシーンがまったくないわけではないですがそれは最小限になっていて、ゲームの進行を阻害しません。それでいてプレイヤーがゲームを進行すると徐々に情報が明らかになっていくようになっています。 このへんのバランスはとてもよかったと思います。

BGM について

BGM は全体的にとてもよいです。 ダンジョン曲も通常戦闘曲もよいですし、ゲームの進行に応じてダンジョン曲も徐々に盛り上がっていくし、OFEやボス戦の曲は緊張感出てます。なによりカッコイイ。 ゲームの世界観にもよく合っていると思います。

ベッド戦について

このゲームで一番評価できるのがこのベッド戦です。 回想部屋ではなくベッド戦という形でお気に入りのキャラとイチャイチャできるのめちゃくちゃいい。 もっというとこのゲームは MOD の導入を視野に入れていて、MOD 次第でなんでもできる。 ベッド戦だろうと夢魔との日常だろうと eraSuccuRhap だろうと、実装力次第で実現できる。 めちゃくちゃ夢が広がりますね?

総評

RPG としては不満が残りますが、それでも探索の面白さ、戦闘の手応えなど評価できる部分はあります。 なによりベッドで好きな夢魔といちゃいちゃするためのゲームです、と考えるとめちゃくちゃいいゲームです。 買って夢に溺れましょう。

こちらからは以上です。

追記

ベストエンドまで見て、ラスボス戦のやり応えなどを加味すると、 「後半のダンジョンは非常に惜しいけど、手応えのある戦闘を楽しめる良作」 くらいの感想です。 後半のギミックの面白みが薄い点に大いに不満、というかもったいなさを感じているものの、ゲームバランスが著しく悪いわけではないです。

アップデートで空腹度のオプションが追加されたりしてるんですが、個人的には空腹度のコントロールなしに歩き回れるようになったら獄界と魔城は本格的に鬼ごっこするだけのマップになってしまうので、それはちょっとどうかな、という気がしています。

敵の数が多すぎる方をどうにかできなかったのかな。感覚としては、魔城到達レベルだと戦闘は不要な感じ(レベル差的にも入ってくる経験値にうまみがない)で、初回の鬼ごっこ自体は許容するにしても、踏破後も鬼ごっこが続くのがストレスの元と感じています。 中ボス倒したら数減るとか、スイッチ押したら檻の中に閉じ込められて出てこなくなるとか。まあでもプレイしたゲームに不満があったら、不満を解消したゲームを自分で作ろうね、ってそれみんな言ってるから。

このゲームに関しては、MOD でどうにでもできるので、難易度調整 MOD とか作ったらという気はするんですが、それより自分のゲーム作ろうねって思うので、はい、えーと、面白かったです。次回作期待しています。