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君の名は。と聲の形みました

先に君の名は。の話をします。

面白かったです。いい映画と思います。映像がめちゃくちゃいいのでそれだけでもまずいいんですが、観終わった後に爽やかな気持ちになる作品でした。

知り合いが「これは新海誠なのだろうか。新海誠なのだろう」みたいなことを言っていたのが印象に残っています。ぼくもそんな感じのことを思いました。美術は間違いなく新海誠作品のそれだし、終盤ちょっと手前の展開も新海誠らしい展開、のような気がします。といっても言うほど新海誠作品観てないのでわかりません。これまでの作品の世間的な評価をさーっと見渡した感じではたぶんそうなんじゃないかな、というくらいのふわっとした印象です。

気になるところがないかというとあるにはあるんですが、なんというかあの映像の前ではそういうの別にどうでもいいような気もしています。そういうのを気にさせないような画作りを目指したようにも見えます。前半のコミカルな雰囲気作りでこれはそういう作品なんだぞというのを確かに感じ取ったわけです。
あのスケールの話を描くのにそんなに緻密な説明が必要ではないというかむしろ緻密な説明をするほうがちゃんと伝わらないような気もしていて、そのへん、なんか、なんだろう、これまでって割と細かい分野の話を細かいところ掘り下げてみたいな作品が流行ったりしてたと思うんですが、ある意味では一周したのか、どうなのか、でもまあ、なんかちょっと懐かしいような気もします。

ひとつ難点があるとしたらこれはもう好みの問題なんですけど、楽曲は、なんか、ちょっとしつこい感じがしました。挿入歌どれ聴いてもあんまり印象変わらないんですよね、好きな人からするとわかるのかもしれないんですけど。


聲の形のほう。

なんて言ったらいいんですかね。めちゃくちゃよくて観た後一週間くらい引きずって、二回目を観に行ってようやく落ち着いた感じなんですけど。原作、未読だったんですけど、映画観た後に読んで、読み返して、相変わらず言語化できないんだなあ……。

友人は「なんかどのキャラも好きになれそうでない」ということを言ってたんですけど、それはそうかなーと思いますが、でもなんていうかめちゃくちゃちゃんと人間だったと思うんですよね、まあちょっと原作からいろいろ削ぎ落としてあるので、一部のキャラクターについては掘り下げが足りてないっちゃそうなんですが、それはそれで、他人って自分の目を通してしかわからないので、ある意味では生っぽいんですよ。他人の底がわからない感覚って。それがふつうなんですよね。

一方で削ぎ落としたのにぜんぜん印象が変わってない人もいて、なんちゅうかもう本当にピンポイントな描写だけでそれを描けるってことなので、全七巻を二時間にまとめることの凄まじさをや、って思います。

映像はめちゃくちゃ綺麗で、実際の大垣市より美しくさえ感じるところがありますが、それはそれとして大垣市は歩いてみると結構見どころのある街なのでぜひ行ってみてほしいです。ぼくもまだ舞台探訪はできてませんが、城下町の情緒があじわえるいいところです。

あとは本当に指先まで神経通ってるなと思ったのが音楽でした。めちゃくちゃ音作りにこだわりがあるのを感じられて、これはぜひ劇場の音響で聴いてほしい。

人によっては割と観るの苦しい作品かもしれません。ぼくも序盤は苦しかった。観終わっても救われるかどうかわかりません。でも観た価値があったと思います。

答えは出てませんが、答えが出て終わりにしないことの大切さみたいなもののことを今は考えています。