dyson sphere programに参加して君もダイソン球を作ろう

というわけでダイソン球を作る Factorio こと dyson sphere program をやっている。Factorio も無限に時間を費やして無限に遊んだが、dsp も同様に無限に時間を費やして無限に遊ぶゲームの気配を感じている。

dps のプレイフィールは基本的には Factorio のそれと同様だが、大きな差異である「ダイソン球を作るのが目的」という点以外に、細かいところでも結構差がある。

まず、いくつかの中間素材が簡略化されている。たとえば銅線はなく、銅線を使うような物であっても銅インゴットから直接作れる。一方で鉄は鉄インゴットと磁石、歯車、鋼鉄があり、このうち歯車は鉄インゴットから加工する必要がある。鋼鉄は鉄を精錬して作る。このへんは Factorio もそうなっている。磁石がけっこう特徴的で、駆動部品の材料になる。Factorio のエンジンユニット相当のカテゴリになると思うが、エンジンユニットと比べて作りやすく、そのかわり大量に要求される。Factorio は何につけても基盤という感じだったが、dsp では基盤は基盤、駆動部品は駆動部品というふうにカテゴリがわかれていて、それぞれの需要のバランスがいい。

あと石の使い道が増えていて、Factorio だと基本石レンガのための材料だが、dsp では超重要な材料であるシリコンやガラスの原料になる。石からシリコン、ガラスを作る。他にも硫酸を作るのにグラファイト、水の他に石が必要だったりで、存在感が大きい。材料のツリーがけっこうまんべんなくばらけている。もちろん一番よく使うのは鉄ではあるものの、銅や石の使いみちが多岐に渡るので、鉄ばっかりいじくりまわしてるなという感じはあまりない。

ここからが重要で、惑星によって埋蔵資源が異なる。たとえば初期惑星では湯水のように使える石だとか石油だとかは、他の惑星で同じように使えなかったりする。一方で初期惑星では調達できないチタンだったり、あるいは鉱脈から直接シリコンを採取できるなんてこともある。複数種類の資源が要求されるので、たとえばチタンが大量にあるけど強化チタンにするのに水がなくて硫酸が入手できない、とか、どの惑星で何を作って何を輸出するのかみたいなことを考える必要があって戦略性がある。

あとはゲームが進行するにつれて足りなくなる材料の種類が少しずつ変化していくところはなかなかよく調整されていると感じる。資源の要求の変化によってゲームのエスカレーションを実感できるようになっている。

最初は鉄と銅だけあればいいのが、電力のために石炭を確保し、次に原油を確保すると、次は太陽帆のためにシリコンとグラフェンが必要になるので、それまで燃料に回していた石炭や原油を、グラファイト、硫酸、石油などに加工していく必要が出てくる。原油の加工を行うと大量の水素が出始めるのでこれをかわりに燃やすようになって、それから太陽帆を打ち上げる頃にはチタンが必要になり、いよいよ惑星の外に飛び出すことになる。この後は惑星間輸送を行うようになって資源の供給が安定するようになるが、この先に大量の重水素が必要になり、それまで燃やしていた水素を重水素に変えていくことになる。こんなふうに随所にエネルギーの転換のタイミングがあって、ゲームが進行していることがかなり直感的にわかるようになっている。

ゲームの舞台が惑星内から他の惑星、他の星系と広がっていくところもよいし、そのために必要な材料、部品、技術の要求水準も飛躍的に高くなっているから、達成できたときに次のステージに入ったという実感が強い。

マップが球面で、自転と公転がある、というのもプレイフィールに結構大きな変化をもたらしている。球面なので赤道付近と高緯度帯では使えるスペースに差がある。高緯度帯のグリッドは歪で、計画的に整備するのはむずかしい。そのかわり、高緯度帯は東西の移動が短く済み、極点に近い。極点は重要で、太陽光発電にせよ太陽帆の射出にせよ、太陽が見えている時間の長さによって効率が変わってくる。当然太陽が見えている時間が長いほうがいいので、白夜のある極点付近で太陽光発電や太陽帆の射出を行うべし、ということになるが、太陽帆の製造を赤道付近で行うと、極点まで輸送する必要がある。コンベアで運ぶとコンベアの長さ分無駄が発生してしまう……というような、球面を意識した開発が求められるようになっている。このへんは Factorio にはない要素で、なかなか面白いと感じている。地軸の傾きで昼夜の長さが変わったりするので、初期惑星自体のプレイフィールも相当に変わる。地軸がほぼ水平という惑星に降り立ったことがあるが、太陽光発電の効率がめちゃくちゃ悪くなり、攻略法を変える必要があった。リプレイ性の高さを感じている。

というわけで、興味が湧いた人はぜひダイソン球を作ってみよう。

こちらからは以上です。

苦言を呈すということ

「その人のためを思えばこそ厳しいことを言う」というのがめちゃくちゃ難しいんだよな。

人間の脳にとって「他人に厳しいことを言う」のは結構な快楽要素になる。で、人間の脳は快楽に対して脆弱性があるので、快楽の再現のために「他人に厳しいことを言う」ようになっていく。

「自分の快楽のために他人に厳しいことを言う」ようになるとこれはもうかなり苦しい状態で、こうなってしまうとこの快楽を断ち切るのは難しい。自覚できればいくぶん快復の余地がある。無自覚なままこの状態に陥ると、どうやって助かるのかぼくにはわからない。

自分自身、結構この快楽に弱い気がする。いや、厳しいことに限らず、他人にアドバイスをするのが相当に気持ちがいい。この快楽にあらがうのは困難がある。

このへんの欲求を昇華するために、たとえば技術ブログを書いたりするという行為がある。不特定の第三者に向けて知見の共有するというのは、アドバイス行為を間接的にする 。ただこれも承認欲求を満たすために技術ブログを書き始めるみたいなサイクルが形成されはじめると苦しい。

ブログを書いてもツイッターでその旨を発信しないようになったのは、承認欲求と切り離すため、というのがある。

さておいて、真に他人のためのアドバイスなんかできようもないので、ぼくはそういうのはできないと思っているし、それは責任を取れないからとかっていうよりは、結局自分の快楽のために他人をだしにするのが自分にとってよくないという、いたって自分本意な理由からで、まあどっちに転んでも自分本位なら、せめて他人は巻き込むまい、という考えからである。こうやって人との付き合いがどんどんと疎になっていく。

仕事だとああしたほうがいいこうしたほうがいいみたいなのはつい言ってしまう。自分が気持ちよくなりたいからというのももちろんあるが、ある種の八つ当たりの側面もあろうと思っていて、いつも反省するんだけど、まだまだぜんぜん未熟なのでつい言ってしまう。せめてそういう感情とフラットに物を言えるようになりたいが、こういうのは自分の性質にかかわることだから、長い目で付き合っていくしかないだろう。

やっていきましょう。こちらからは以上です。

無敗馬

サラブレッドにおける無敗馬、現代の競争においては非常に達成が困難で、というのも、かつてはたとえば調教設備の格差であったりなどの様々な理由からレベル差が大きかった関係で、抜きん出て速い馬というのが存在しやすかったが、現代はそうではなく、全体のレベルが向上してそれほどまでに他を圧倒する存在というのが成立しにくくなっている。

90年代以降の日本の中央競馬における無敗馬は、たとえばアグネスタキオンフジキセキがいる。いずれも4戦4勝、GIも勝っているが、要は負ける前に引退した、ということであって、常勝無敗だった、というわけではない。現役が長かったらどこかで古馬と対決して負けていただろう。

古馬と戦う前に引退したが、古馬と戦っても勝っただろうという馬にマルゼンスキーがいる。8戦して8勝、生涯最後のレースになった札幌の短距離ステークスでは2着に10馬身差をつけての圧勝で、この馬が同世代の中で抜きん出ていたことがわかる。マルゼンスキー外国産馬だったので内国産馬限定のレースには出られず、クラシック競争も天皇賞も走れなかった。2000m以上は走っていないが、皐月賞秋の天皇賞は勝てたんじゃないかと思う。

海外に目を向けると、まず外せないのがフランケルだろう。日本でも産駒が走っているし、GI馬も多数輩出しているが、何より自身の成績がすさまじい。14戦14勝、うちGIを10勝している。距離適性の関係か、ダービーやKGVI&QS、凱旋門賞は走っていないが、英国内のマイルGIを総なめ。新馬戦では後にKGVI&QSを勝ったナサニエルを下しているし、引退レースでは当時最強の古馬の一頭であったシリュスデゼーグルを下している。これだけの相手に勝って無敗なのだから真に無敗の名馬といっていい。

このフランケルに勝るとも劣らない圧倒的な馬がもう一頭いて、それがオーストラリアのブラックキャビアである。

歴史上最強のスプリンター、ブラックキャビア。その戦績はなんと25戦25勝、うちGIを15勝。21世紀の馬ですよこれ。ブラックキャビアの偉業をたたえ、現役中に自身の名を冠するようにレース名が変更されたりしている(しかも勝って三連覇を達成)。英アスコットのダイヤモンドジュビリーステークスではフランスでGIを6勝した強豪スプリンター、ムーンライトクラウドを下しており、オーストラリア国内でだけ強い馬というわけではなかった。

古馬になってからも他馬を圧倒するほど強い馬が、レベルの上がった現代においても存在しており、それらの馬がどれほど強いのか、推して知るべしという感じ。

それはそれとして、古馬と対戦するまで一度も負けていないコントレイルやデアリングタクト、無敗ではなくなってしまったがそれがすごくないのかというとめちゃくちゃすごい。ディープインパクトにしたって有馬記念ハーツクライの2着に敗れているし、それくらい古馬と戦って勝つのは難しい。ヨーロッパだと3歳馬が凱旋門賞を勝つのはあまり珍しくないんだけど、そういう3歳馬が凱旋門賞を勝った後、古馬になってからも強かったかというと必ずしもそうではない。
現代は全体的にレベルが上がっているので、勝ったり負けたりするのが普通で、そんな中で連対率100%とか複勝率100%とかいう馬がいたらそれは充分に歴史的な名馬である。そうでなくとも、オルフェーヴルゴールドシップみたいにムラっ気があって勝ったり負けたりしながら大レースでたくさん勝っている馬もいる。アーモンドアイだって有馬記念では凡走している。古馬になってから覚醒したモーリスのような馬もいるし。

今年は昨年みたいに無敗三冠馬が誕生するような年にはならなさそうな気はしていて、たとえばソダシは強いけどオークス勝ちきれるかどうかはまだ未知数だよね、とか、ダノンザキッドはダノックス史上最大の大物だと思うけど、じゃあ菊花賞戦えるのかっていうとわからないし、という感じ。グレナディアガーズみたいにすでに無敗ではないけど将来有望なマイラーもおり、どの馬が抜きん出ている、という感じではなさそう。その分、拮抗した勝負が見られそうだなとも思っていて、それはそれで楽しみではある。
ちなみにグレナディアガーズはフランケル産駒で、フランケルマイラーだったのでおそらくグレナディアガーズもマイラーだろう、と想像しているんだけど、ソウルスターリングオークス(2400m)を勝っているし、フランケル産駒の中には英セントレジャー(3000m!)を勝ったロジシャン、仏カドラン賞(4000m!!)を勝ったコールザウィンドがおり、必ずしも産駒もマイラーとは言えない。まあ母父がアンブライドルドの子ハーリントンだし、長距離適性のある血統には見えないのでマイラーなんじゃないかとは思う。

というあたりを踏まえてウマ娘2期の6話を迎えたいと思っています。こちらからは以上です。

今期見てるアニメ

友崎くん

こないだ dアニメ障害発生してて見れないから Amazon プライムビデオで見ようとしたら dアニメより配信が遅いので dアニメ 待つか~って思ったら Amazon プライムビデオって Amazon だからレビュー欄あるんですよ。レビューの9割が☆1つけててもうお前らアニメ見るのやめろ!っていう気持ちになりました。

おおよそ原作どおりというか原作のテーマに沿って作られていると思うのでそもそも原作が not for you だと思うんですが原作4巻まで読んでそこで止まってる程度とか書きながらアニメも見たっていう人がやっぱりアニメもよくなかったですねみたいなこと書いてて、そっかそっかじゃあ他のアニメ見てな、という。

あれですね、国民総批評家時代ってよく言いますけど、マジでみなさんすごい批評家の方でいらっしゃいますね。

そんな感じで2chレベルの壁の落書きを目にしてしまった気持ちではあるんですが、アニメについてはおおむねよいと思っています。3話で切りますって言ってた人たちはたぶん4話見てもなびかないと思うんですが、4話よかったですね。

友崎くん役の声の人は1話からしっかり友崎くんになれていると思います。ヒロインはだいたい上手な方が演じられているのでおおよそ外れてないですが、まだ完全に役に入りきってはないなという感じはわずかながら感じます。これはダメという意味ではなくて、この先話が進んだらもう一段上の演技が期待できるんじゃないかと思っているという意味です。

作画は悪くないと思いますが、2話あたりでちょっとコンテがこなれてないのか間延びしたりテンポが悪かったりする場面がちょいちょいありました。気になる人は気になるだろうなと思います。まあそういうこともあると思います。

脚本、構成には不満はまったくないです。毎週楽しみですね。どこがどういいとか言おうとすると結局原作の話になってしまうんですが、原作のよさを引き出すのが仕事なのでそれでいいと思います。

OP、ED さすがにUNISON SQUARE GARDENですね、キャッチーでポップで耳に残る曲、MONACA の編曲がまたいいんですよ。OP は UNISON SQUARE GARDEN の曲なのにどことなく田中秀和イズム感じますし、それでいてしっかり UNISON SQUARE GARDEN なんです。シュガーソングとビターステップあたりで親和性高そうだよなとは思っていたのでこのコンビ最高かよってなりました。ED の編曲が広川恵一氏、これは灼熱の卓球娘の組み合わせですね。こっちもすげーいいです。

無職

無職転生原作通りなんですが原作通りにやって2話ごとにヒロインバイバイするのが本当に鮮やか、テンポがいい。

原作未読の人でもうすうす気付いていると思いますがシルフィもこれでしばらく出てきません。ロキシーがそうだったんだからわかるよね? 次に出てくるのが1期のメインヒロインということになります。ぼくはロキシーが一番好きなんですが、ロキシーは絶対に再会すると確信して原作を読み続けていて、期待を上回る再会を見せてもらったのでめちゃくちゃ好きになったんですが、そういう意味ではあんまりロキシーロスにはなってない。あんまり書くとネタバレになってしまうのでこれ以上は書かないんですが、次に出てくるヒロインであるエリスはここからしばらくの付き合いになるのでロキシーやシルフィに比べて密度が高く、思い入れが増しやすいというのもあり、まあ、うん、なんだ、ロキシーが一番好きだけど、エリスも好きだしシルフィも好きなんだよな。ネタバレになるから何も言えんやないか。

作画もコンテも抜群にいいし、OPはOP映像というものが存在しなくてその話をバックにOPが流れます。つまり1話が他のアニメよりもちょっとだけ長い。めちゃくちゃ贅沢なんだよな。

4話の最後のあたりちょっと説明不足かもしれないと思わなくもないので無粋なんだけどちょっと書いておくと、あれ親父の浮気の仲裁のところでルーデウスがちょっとやりすぎちゃったんですよ。シルフィかばったときもそうですが、どうせ説得できないから実力行使するか、ってなっちゃったのはしょうがないんですよね。
ルーデウスは口先の人生経験は豊富ですが剣と魔法の戦いには不慣れなので勝てるわけもなく、ドナドナされてしまったわけです。まあまともに対話する機会があったら好転してたかというとそんなことはないんじゃないかなと思いますが。

ウマ娘2期

テイオー世代ではないながらも、当時は競馬はいまよりも話題になっていた時代で、小学生だった自分でもトウカイテイオーミホノブルボンビワハヤヒデナリタブライアン……というあたりの馬のことは名前くらいは知っているわけです。フジキセキは引退が早かったのもあって知ったのは後になってからですが、ジェニュインは知ってました。
ぼくの世代だとリアルタイムはサイレンススズカステイゴールドスペシャルウィークセイウンスカイエルコンドルパサーグラスワンダーで、やっぱりこの世代だと思います。その後はクロフネディープインパクトウオッカくらいまでで、あとはよく知らないという感じになってしまった。競馬を再び見始めたのってけっきょくアーモンドアイからなんですよね。ミーハーですまんな!とは思うものの、そのおかげでコントレイルの東スポ杯2歳ステークスからその軌跡をリアルタイムでずっと追うことができたのでよかったと思います。ありがとうアーモンドアイ。

ウマ娘2期はナイスネイチャとかツインターボとかGI戦線で主役にはなれなかったけど輝いていた子たちがフィーチャーされていてとてもいいですね。あとメイショウドトウさんの出番が多くていいです。個人的にはダイタクヘリオスが好きなんですよね。血統も好きだし。ウマ娘にはダイイチルビーがいないのがちょっと寂しいですが、メジロパーマーとのコンビは助かる。あとメイショウドトウさんの出番が多くていいです。

2期の展開にまつわる話はできないので3期の妄想でもするか。3期やるとしたらゴルシはゴルシだけでは話を描けないのでやっぱりウオッカとダスカのコンビだと思うんですが、ウオッカとダスカならカワカミプリンセスもいるしスイープトウショウもいます。牝馬ばっかりだね!
ただ、ウオッカとダスカの話をやるんだったらディープスカイは外せないと思うのでなんとかディープスカイさん出してほしいですね。社台系じゃないし可能性はあると思いますが……。

あとアプリもこのまま延期しないで無事に出てください。頼む。

PUIPUI

PVでサメ飛んでたしゾンビくらいは多少はね?(ゾンビ???????????)


こちらからは以上です。

「競馬って馬券を買わず見るだけで楽しいの?」

サッカーファンがあまねくサッカーくじを買っているわけではないし、F1を真に楽しむのなら賭けるために日本国外に行く必要がある、という話になってしまうんだけど、それでまだ納得できないなら、競技と応援の関係について考えてほしい。

ただの馬じゃん、と言われると困るんだけど、そんなことを言ってしまえばスポーツ選手も単なる他人である。まあでもこれも海外のスポーツ選手を応援する心理がわからない、という人がいたりするので、なんとも言えない。そもそもスポーツが嫌いだという人もいる。スポーツが嫌いな人がじゃあ囲碁や将棋も嫌いなのかはよくわからない。RTAやゲームの対戦といった競技も含めて嫌いなのかどうかもよく知らない。それらを観戦、観賞することと競馬の観戦って本質的にはあんまり変わらないんじゃないかと思っていて、応援している馬が勝ったら嬉しい、っていうシンプルな楽しみ方がどうして理解されないのかは、あんまり納得がいっていない。

まったくわからなくはない。

ボードゲームはそれ自体が楽しいのに、メディアでボードゲームを観戦させる場合、ボードゲーム外に罰ゲームや賞金を用意して娯楽性を外部に設定しておりこれがわからない、という話があり、まあ遊ぶのはボードゲームだけで楽しいけど、見るのはそうじゃない、という話もわからないではない。これってボードゲーム自体の楽しさがわかるかどうかに結構依存している。

競馬もたぶんそう。サラブレッド競争自体の楽しさがわからないと、賭けることが主体というふうに受け取られるんだと思う。

賭けることが楽しみにまったくないとは言わないんだけど、たとえば馬産地は穴馬を作ろうと思って作ってるわけではないし、オーナーも穴馬を走らせようと思って走らせているわけではない、と思っている(かつて穴馬で人気だった馬の仔を走らせたい、とかそういうのは別として)。それはF1チームがグランプリに勝つために研究しているのと同じように、たとえばより速い馬を追求している馬産者がいて、その結果として馬が産まれてレース場で走っている。それを見たいというのはそんなに変なことではないと思う。

それはそれとして、競馬の運営は馬券の売上によっている部分があるので、競馬を楽しむのなら入場料代わりの馬券くらいは買ったほうが健全だと思っている。別に儲けなくていいというか、儲けるつもりじゃないほうがいい。プロ野球中継はタダで見るのに競馬中継はタダで見てはいけないってのも変な話のような気もするけど、それを言うならプロ野球も球場に行かないなら行かないなりになんかしらお金を落としたほうがいいとは思う。

自分の金が絡むからか、負けたときに馬や騎手に悪態をつく人がいる。そういうのは個人的にはあんまり見たくなくて、そうではない関わり方をしたいと思っている。ぼくが馬券を買わないとか買うとしても最初から儲けようと思わないっていうのはそういうところに理由がある。

娯楽は身を滅ぼさない範囲で楽しみましょう、というのは別に競馬に限らない。ソーシャルゲームみたいなものがもっと身近にあるのだし。

BASE BREAD シナモン味をどうやって食べるか

BASE BREAD には現在4種類のフレーバーがあって、それぞれプレーン、チョコレート、メープル、シナモンになっている。2月にはカレーが追加される予定。ここまで甘い菓子パン系のフレーバーが続いていたので、甘いものがそんなに好みでない個人的にはうれしい。

さて、チョコレートとメープルはそのまま食べても充分おいしい味なんだけど、シナモンはちょっと単体で食べるには適さないなあという感じがしている。シナモンって香りであって味ではなくて、もちろん香りが味にもたらす影響はあるのだが、ともかく味ではない。なのでシナモンの香りがするけど味は……という状態なので、なにかしらシナモンと相性のいい味を補完してやったほうがおいしくなる。

おすすめはリンゴジャムで、これはまあ間違いないやつ。菓子パンのアップルパイみたいになる。

チョコレート、はちみつ、ピーナツバター、オレンジマーマレードも比較的好相性。とにかくシナモンシュガーっぽい味になればいいので甘くするだけでいい、という意味では、ガムシロップでもいいまであるんだけど、純粋な砂糖よりは果実なりなんなりのほうが味が複雑なので、BASE BREAD の雑味感を緩和するにはあっていると思う。ピーナツバターやオレンジマーマレードはチョコレートとも相性がいいので、ジャムを用意するならこれをラインナップに加えておくといいだろう。

オリエンタルな料理には多分あう。香辛料効かせた焼いた肉を挟むなどするといいように思う。これはメープルやチョコレートではむずかしい。

シナモン味は個性的だが、意外と汎用性がある。個人的にはプレーンが一番好きで、結局プレーンが一番食べやすいと思っている。チョコレートやメープルは単体でもおいしいが、それ以外の食べ方がむずかしすぎる。そうなってくると、プレーンについで応用が効くのはシナモンかなあとなる。

BASE BREAD はふつうのパンに比べると低糖質・低脂質なので、多少ジャムやスプレッドを塗るなどして糖質や脂質を加えても一日の摂取量をコントロールしやすい。ふつうのパンでやったら二重に摂取することになるからオーバーしやすいが、パンの味を変えたいとなるとなんかしら糖質や脂質を添加することになり……というのがある。BASE BREAD ではそのへんで少し罪悪感が薄い。
ローカーボを徹底するならプレーンにサラダチキンを挟んで食べるみたいな感じになると思うので、プレーン一択になるんじゃないかなと思う。


BASE BREAD は雑穀やふすまを添加しているので、雑味感があるのがネックといえばネックになる。ただ、スパイスとの相性はよく、複雑な味わいにもっていければおいしく食べられる。そういう意味で、カレー味が出るのはかなり期待できる。これまでもプレーンをカレーソースにディップして食べるみたいなことはやってたんだけど、それはカレーパンではないし、菓子パンのあのカレーパンが食べたいと思うことは結構ある。ただ、菓子パンのカレーパンの代替にはおそらくならない。まあでも家に1ヶ月常備できるカレーパンには替えがない、唯一のものだから、月に4食くらいは取ってもいいかなと思っている。


こちらからは以上です。

夫人

夫人という言葉、子供心にすごく不思議に思った記憶がある。

夫は、通常男性を指す。人は人間だ。夫と人間を組み合わせるのだから、これは男性に見える。けれども夫人というのは、ある男性の配偶者を指す言葉である。これ字を見てもわからないことない? いつ頃からか夫人という言葉を見ても不思議に思うことはなくなったのだけど、言語を身に着けていく過程でときどき厚切りジェイソンになることがある。ありませんでした?

公主という言葉があって、まあ日本語ではあんまり使わず、中国の古典作品などに出てくる言葉なんだけど、これは姫のことを指す。これがわからない。公というのは、大臣や将軍、貴族の公爵を指す尊称、主は字のごとくあるじのことだから、大層偉い人である、という感じなのだが、公主になると姫になる。人を足して並び替えると主人公、これは別に性別を含まない。なんやねん。

まあしかしこういう言葉には字義の外側にふんわりと漂っているものが言葉の意味を為すということが往々にしてあって、よくわからないなりにいつの間にかそういうふんわりとしたものを受け入れてなんとなくそうだろうという感じで言葉をとらえるようになっていく。

日本語、というか漢字で何か言葉を作るときには、字義だけでなく、外側のふんわりとしたものを意識すると自然っぽい言葉ができる。外側のふんわりしたものは何によって構成されているかというと、これは既存の語彙であったり文化であったり習慣であったり通俗的な意識であったりというものである。それは漢字にとどまらず、和語も外来語も、あらゆる擬音語や擬態語さえもが要素である。そういうものに根ざした造語ができると、いかにも造語っぽいという感じがなく、地に足がついたふうになる。

というあたりの話を掘り下げて、日本語での造語の方法をどこかでまとめようと思っている。

いつになるかはわからないんだけど。