マンガ買って読んでる

10年くらい前までは本屋で雑にマンガ買って読むみたいなことよくやってたんですけどここ10年くらいマンガ買うのに抵抗があって、まず紙の本引越のときにめちゃくちゃ大変なので増やしたくないから紙の本やだーってのもあるんだけど、マンガ多すぎて何買って読んでいいかわからない問題みたいなのもある。マンガ雑誌も読まないし。

それが最近になってまたマンガ買って読むようになったんだけど、ひとつには電子書籍気軽に買えるようになったっていうのが大きい。もう電子書籍だと待たされるとかも、まったくなくはないんだけど、だいたい同時に出る。同時に出るということは本屋行ったり通販したりするよりもダウンロードのほうが速いわけだ。なんせ光の速度である。しかも場所を取らない。何を何巻まで買ったのか忘れない。

もちろんそういう状況には数年前からなっているのに、じゃあなんで今になって買う頻度が上がったのかっていうと、実はツイッターのプロモーションがうまく機能するようになってきた。ちょっと前に作家が「~のマンガです」みたいなセルフプロモーションやってそれってどうなのみたいな話があって、個人的には作家がプロモーター兼ねるのはプロモーターのセンスのある作家以外が淘汰されるからマンガしか描けないけどマンガは抜群にうまいみたいな人の居場所がなくなるしよくないって思ってて、プロモーションはちゃんとプロもプロモーターがやりましょう、っていう立場だったのね。ツイッターのプロモーション、昔は Renta! とかそういういわゆる紙の出版社ではないところがずっとやってたけど、これはなんていうか扇情的にすぎるというか個人的にはあんまり刺さらないことが多かった。

それがここ一、二年くらいだと思うんだけど、出版社がちゃんとプロモーションかけるようになってきたと思う。もっと前からあった? いや、確実に近年になって増えたんじゃない? ちょっと自信ない。なぜならプロモーションはパーソナライズされているから。ぼくは三年くらい前本当にツイッターのプロモーションツイート終わってると思ってたけど、最近はちゃんと自分にとって好ましい情報が流れる確率が上がってきたと思っていて、何由来なのか判断できない。まあでもとにかくそういう環境の好転がある。

たとえば Amazon のリコメンデーションとかはプロモーションではないので、雑に誰かがこういう本買ってます以上の情報がない。ツイッターのプロモーションツイートはとりあえずリンク踏んだら試し読みさせてくれるので、試し読みでよかったら買って読もうっていうことができる。まあこのへん上手いところと上手くないところ出版社によって違ってて、プロモーションからスマートフォンアプリをダウンロードさせてそこでポイント制で読んでねっていうのもある。ポイント制で読むより一巻から2~3話くらい抜粋したもの無料で読ませて続きは単行本、ってやってくれるほうがシームレスに読めるんだよね。マンガアプリ、たいてい単話が短くてぶつ切りで体験が悪い。四コマならまだしも……って思う。

で、まあそういうわけでプロモーションツイートで作品を知る機会が増えて、試し読みができて、ワンクリックで買って、秒で読み始められる、そういう環境が今ここにあります。だったら買うよねっていうことで、まあちょくちょく買って読むようになりました。

最近おもしろいマンガないよねとかぼくは言わないようにしてたけど、触れる機会がないと何が面白くて何が面白くないのかわからないから、触れる機会、手に入れる機会が増えた今は好ましいと思ってるし、各出版社におかれましては作家の個人のプロモーションに頼らず、上手いことやってください。上手いことやってくれたら目に留まりますし、興味が湧いたら買います。Webのプロモーションは、本屋さんの平積みと違って、金さえ積めば無限にスペースを獲得できて、適切な層だけにリーチできる可能性があります。がんばってほしい。Webの広告屋さんも、単なるリコメンデーションに留まらないプロモーションを上手く展開できるプラットフォームを作っていくことを応援しています。ステマとかやんなくても、正しいプロモーションは我々はちゃんと支持しますよ、ということで。