dyson sphere programに参加して君もダイソン球を作ろう

というわけでダイソン球を作る Factorio こと dyson sphere program をやっている。Factorio も無限に時間を費やして無限に遊んだが、dsp も同様に無限に時間を費やして無限に遊ぶゲームの気配を感じている。

dps のプレイフィールは基本的には Factorio のそれと同様だが、大きな差異である「ダイソン球を作るのが目的」という点以外に、細かいところでも結構差がある。

まず、いくつかの中間素材が簡略化されている。たとえば銅線はなく、銅線を使うような物であっても銅インゴットから直接作れる。一方で鉄は鉄インゴットと磁石、歯車、鋼鉄があり、このうち歯車は鉄インゴットから加工する必要がある。鋼鉄は鉄を精錬して作る。このへんは Factorio もそうなっている。磁石がけっこう特徴的で、駆動部品の材料になる。Factorio のエンジンユニット相当のカテゴリになると思うが、エンジンユニットと比べて作りやすく、そのかわり大量に要求される。Factorio は何につけても基盤という感じだったが、dsp では基盤は基盤、駆動部品は駆動部品というふうにカテゴリがわかれていて、それぞれの需要のバランスがいい。

あと石の使い道が増えていて、Factorio だと基本石レンガのための材料だが、dsp では超重要な材料であるシリコンやガラスの原料になる。石からシリコン、ガラスを作る。他にも硫酸を作るのにグラファイト、水の他に石が必要だったりで、存在感が大きい。材料のツリーがけっこうまんべんなくばらけている。もちろん一番よく使うのは鉄ではあるものの、銅や石の使いみちが多岐に渡るので、鉄ばっかりいじくりまわしてるなという感じはあまりない。

ここからが重要で、惑星によって埋蔵資源が異なる。たとえば初期惑星では湯水のように使える石だとか石油だとかは、他の惑星で同じように使えなかったりする。一方で初期惑星では調達できないチタンだったり、あるいは鉱脈から直接シリコンを採取できるなんてこともある。複数種類の資源が要求されるので、たとえばチタンが大量にあるけど強化チタンにするのに水がなくて硫酸が入手できない、とか、どの惑星で何を作って何を輸出するのかみたいなことを考える必要があって戦略性がある。

あとはゲームが進行するにつれて足りなくなる材料の種類が少しずつ変化していくところはなかなかよく調整されていると感じる。資源の要求の変化によってゲームのエスカレーションを実感できるようになっている。

最初は鉄と銅だけあればいいのが、電力のために石炭を確保し、次に原油を確保すると、次は太陽帆のためにシリコンとグラフェンが必要になるので、それまで燃料に回していた石炭や原油を、グラファイト、硫酸、石油などに加工していく必要が出てくる。原油の加工を行うと大量の水素が出始めるのでこれをかわりに燃やすようになって、それから太陽帆を打ち上げる頃にはチタンが必要になり、いよいよ惑星の外に飛び出すことになる。この後は惑星間輸送を行うようになって資源の供給が安定するようになるが、この先に大量の重水素が必要になり、それまで燃やしていた水素を重水素に変えていくことになる。こんなふうに随所にエネルギーの転換のタイミングがあって、ゲームが進行していることがかなり直感的にわかるようになっている。

ゲームの舞台が惑星内から他の惑星、他の星系と広がっていくところもよいし、そのために必要な材料、部品、技術の要求水準も飛躍的に高くなっているから、達成できたときに次のステージに入ったという実感が強い。

マップが球面で、自転と公転がある、というのもプレイフィールに結構大きな変化をもたらしている。球面なので赤道付近と高緯度帯では使えるスペースに差がある。高緯度帯のグリッドは歪で、計画的に整備するのはむずかしい。そのかわり、高緯度帯は東西の移動が短く済み、極点に近い。極点は重要で、太陽光発電にせよ太陽帆の射出にせよ、太陽が見えている時間の長さによって効率が変わってくる。当然太陽が見えている時間が長いほうがいいので、白夜のある極点付近で太陽光発電や太陽帆の射出を行うべし、ということになるが、太陽帆の製造を赤道付近で行うと、極点まで輸送する必要がある。コンベアで運ぶとコンベアの長さ分無駄が発生してしまう……というような、球面を意識した開発が求められるようになっている。このへんは Factorio にはない要素で、なかなか面白いと感じている。地軸の傾きで昼夜の長さが変わったりするので、初期惑星自体のプレイフィールも相当に変わる。地軸がほぼ水平という惑星に降り立ったことがあるが、太陽光発電の効率がめちゃくちゃ悪くなり、攻略法を変える必要があった。リプレイ性の高さを感じている。

というわけで、興味が湧いた人はぜひダイソン球を作ってみよう。

こちらからは以上です。