稲荷狐と交易路クリアした

テキストとCGは悪くないので試される大地を歩き回るのが苦でない人はやってみてもいいかもしれない。

簡易的な攻略メモ。

このゲームは複数の交易品をやりくりすることにメリットがないので最も効率がよい交易品だけをひたすら運び続けるのが合理的である。

序盤で効率がよいのは余市の上白糖。茶幌の交易所が開くまではイベントを無理に進めず箱館余市を往復して金をある程度貯めてもいいかもしれない。

茶幌の交易所が開いたら、絵鞆で銃弾を買って益毛で木彫り狐に換えて茶幌で売る、というのを繰り返すのがよい。ついでにサブイベントも進められる。

茜巌岳のサブイベントを進めるついでに門別(日高の門別と同じ名前なのでややこしいが、現実の紋別の位置にある)で米を水銀に変えて東洋平で銀に変えて売る、ということをやってもよい。値段あたりの効率は最高水準だが、門別が遠いのと、米が重くあまり持てないので一度の換金額の上限が低いのがネック。

茜巌岳のサブイベントが進んで各地のワープポータルが解禁されたら、絵鞆で銃弾を買って降野でマキリに換えて茶幌で売るのを繰り返すとよい。銃弾は高いが軽いため一度の換金額の上限が米よりも高く、時間効率がよい。

温泉は箱館の東(恵山岬)に一つ、降野に一つ、屈茶と茜巌岳の間(名寄近辺)に一つ、知床半島の先の方(知床硫黄山と知床岳の間)に一つ。他にもあるかもしれないが見つけていない(東蝦夷島は広大な虚無のため)。


雑感。

レベルデザインがよくない。道東は本当に行く必要がない。サブシナリオに関係がないからという以上に、インセンティブがないため。もうちょっと配置をどうにかできなかったのかという思いがある。行動範囲を体力で制限している関係上、ゲーム中盤に訪れる東蝦夷島は村間の距離が長く、体力がついてから歩いてねという感じになっていると思うが、距離が伸びても移動速度が伸びるわけではないので、のんびり眺めているだけの時間がとても長い。後述のスタミナに関するシステムにも問題があるが、単純にエリアによって体力の消耗度が違う、とすればよかったように思う。雪が強く降る地域では消耗が激しい、のような工夫ができたのではないか。

スタミナについて。スタミナ上限が増えても回復速度が上昇するわけではないように思う。ゲージはそのままなのでわかりにくいが、確かにスタミナ上限が増えると走るときのスタミナ減少速度が遅くなっている。が、スタミナ回復速度も一緒なので、一秒間に使えるスタミナに変化がない。 スタミナ上昇の恩恵を強く感じるのは素都、云内、余市、東洋平間を移動しているときくらいで、箱館、江指、八蜘蛛でさえスタミナ不足を感じる。いわんや東蝦夷島をや、という話である。 いくら重い荷物しょってるからといっても、ゲーム終盤に至ってなお数十メートル走っただけで息切れしないでほしいという気持ちもある。

そもそも東蝦夷島では走っていようと移動速度が足りない。馬が走れる環境ではないからしょうがないのかもしれない。ただ、ゲームのフレーバーを優先してゲームのメカニズムが壊れているのは本末転倒なので、どうにかならんかったのか、という気持ちが強い。

山と森については、獣道がほしかった。いかにもランダムに出力した感じの地形だなあという印象。人間が未開拓の土地であれ動物はいるんだから動物が踏み慣らした地形というのは存在するはずで、そういうものをゲームとして取り入れてほしいというか、これはゲームなのでゲーム的にデザインされたルートがほしかった。レベルデザインが悪いというのもこのへんに起因する感じがある。高い山の頂上付近に立てる場所がほしいとかもそう。立てるように作ってあるというだけでちゃんとしたゲームっぽくなると思うんだけどなあ。そういうところに祠があるとなおよい。

これは完全に好みだが地名のネーミングがあまりよくない。北海道の地名はもともとが難読なのに、それをもじった地名に変えてしまっているのでわかりにくくなっているところがあるのと、強引な当て字をしているところがあるのと、前述のとおり紋別を門別にするのはどうして?という感じ。

あと、配置のバランス上しかたなかったかもしれないが、元になった地名どおりの位置にないという土地も多く、こういうところはゲーム性を優先するのになあ、という気持ちにならずにはいられない。

シナリオは悪くなく、テキストもよく書けている。立ち絵もスチルもかわいい。ゲーム部分のしんどさを乗り越える価値があるかは人による。個人的にはメインシナリオをクリアしたところでしばらくやんなくてもいいかなと思っている。アップデートが来たらプレイするかも、という感じ。

こちらからは以上です。