韋和辞典を ZpDIC 上に作成しました

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韋和辞典というのは韋語の単語について日本語の対訳を載せた辞書です。韋語はイスランド語という まぼろし国の食卓より に出てくる言語のことです。韋語は語彙は英語をベースにしているのでいわゆる架空言語の辞書というよりは英語の造語辞典みたいな感じになっています。

なんで作ったのか

フィクションのための名前の作り方 で英語ベースの造語方法について書いたんですが、その実例集があるといいなと思いました。まぼ食は英語ベースの造語を実践した最初の作品で、まぼ食を書いて英語ベースの造語からはじめることの妥当性を実感できたからこそフィクションのための名前の作り方を書こうと思ったんですが、つまり、まぼ食に登場する語彙は先行事例にあたります。

見てもらうとわかるんですが、まぼ食内では日本語で書かれている語彙にも実は韋語での語彙のラテン語表記が用意されています。作中には出てこないけど、韋語から日本語に訳すならこうなるかな~という感じを意識したものになっていたりしなかったりします。カブイモなんかは先にルタバガがあったので韋語のつづりもまんまルタバガの変形ですが、たとえばセンジンは漢字だと仙蔘で Alv- を仙と訳している、みたいな感じになっています。

カブイモとかセンジンみたいな日本語の造語もまぼ食にはよく出てきますが、これは先に英語ベースの造語をやってから日本語に訳しているものだけではなくて、先に日本語の語彙を決めているものも結構あります。日本語の造語方法もちゃんと方法論を文章に起こして形にしたいとは思っています。まぼ食を書き始めたときにはもうある程度こういうふうにやっていこうという指針ができていたはずなのに、あれから何年経ったのか……でも作品が先行するほうが大事ですからね。作品を書くために考えていることなので。

今後の造語の話について

ここから一歩踏み込んだ英語以外の言語をベースにした造語については今作っている辺涯のガストロノーツで実践中なので、これが形になったところで方法論も文章化する予定です。辞書も作っています。もう ZpDIC 上にあるのでがんばって探したら見れるかもしれないんですが、ひとまずリンクはまだ公開しません。そのうち公開します。