ガールズフランティッククラン、プレイ

『ガールズフランティッククラン』買いました。今日発売。

https://dlsoft.dmm.co.jp/detail/eg_0085/

どんなゲームかというと、RPG戦闘があるアドベンチャーゲームで、レベル上げたりドロップ素材で装備を整えたりしてキャラを強化して、各シーンの戦闘をクリアしながらストーリーを読み進めていくという感じです。似たタイプのゲームだと『彼女は高天に祈らない』とかあるんですがもう10年以上前のゲームだし知らない人のほうが多そう、ていうか、近年のキャラクター主体のスマホゲームとかブラウザゲームがこういうゲームですよね。キャラクターを育成しながらメインストーリーを読みながらバトルをこなしていく。ただ、戦闘はちゃんとRPGの戦闘です。

さっそく遊んでて今2章まで進んだところなんですが、現時点で手触りとかそのへんのインプレッションを書いておこうと思ったので書きます。先に結論から言うとみんなに遊んでほしいな~という感じです。ちなみに、本作のメーカーの戯画はデジタル版の販売を来年3月に終了するので、このゲームが買えるのは来年3月までです。来年のサマーセールシーズンやオータムセールシーズンに割引されるということもないです。メーカーが撤退を表明してるのを見ながら中古だったら買えるよ~みたいなことを言うのもどうかと思うし、興味が湧いたら安くなるの待ちとか言わずにすぐ買ってほしい。

前置きが長くなっちゃいましたが、ファーストインプレッションやっていきましょう。

本作は「戯画 チーム++」というブランドの一作目にして最終作です。こういうRPGとかSLGのエロゲを好んでプレイされてる方は「チーム++」という文字列からピンと来るかもしれませんが、「ソフトハウスキャラ チーム++」の「チーム++」です。「チーム++」が企画し、ドット絵は元ソフトハウスキャラのTOM氏、背景は元ソフトハウスキャラの秋山うた氏、シナリオは元ソフトハウスキャラのスタッフ藤山ちかい氏、チームリーダーでプログラマーは元ソフトハウスキャラのJORI氏、ということで、元ソフトハウスキャラのスタッフがメインで作ってるゲーム、ということになります。これでも「チーム++」の半数に満たないらしいんですけど、それはそれとしてファンとしてはうれしい。

シナリオ

藤山ちかい氏がメインシナリオでクレジットされるのは多分これが初めてだと思いますが、実際にテキストを読むとめちゃくちゃキャラっぽい。なんならチーム++の『勇者砲』とか『呪いの魔剣』とかよりソフトハウスキャラっぽい。この二作はシナリオを桃ノ雑派氏が手掛けているのでキャラとは味が違うのも当然なんですが。
ともあれ、シナリオとしてはクレジットされないスタッフとして企画やプロットでシナリオに関わってきたのが藤山ちかい氏で、実はソフトハウスキャラのゲームをプレイしていた我々は知らないうちに藤山ちかい氏のテキストを摂取してきたということになります。食べたことないのに懐かしい味がする……。

メインのキャラストーリー以外に幕間になる日常パートがあるんですが、この日常パートのNPC同士のかけあいが本当にソフトハウスキャラっぽい。というかNPC同士のかけあいの日常パートの存在がめちゃソフトハウスキャラっぽい。そういうわけで、キャラファンはすごい懐かしい気持ちになると思う。

全体的にテンポがよくて読みやすいですし、キャラもイカれてて個性が立っています。イカれてるせいで第一印象は口が悪かったり人の話聞かなかったりなのでこういうのが苦手な人は苦手かもしれない。個人的にはそっから距離が縮まっていく関係性の変化を味わうゲームだろうと思ってるのでそのへんが楽しめる人にはオススメしたい。そのへんの微妙な機微を書くのが上手だなあと思いました。

システム

RPGです。公称ジャンルはSLGなんですが、経験値とレベル、金と装備があって、そのリソースをやりくりして成長・強化させていくゲームなんだからRPGでいいと思います。日頃スマホRPGRPGを名乗って探索要素ないのにRPGを名乗るなって怒られているので、RPGじゃなくてSLGを名乗るのは謙虚だなあと思いますが。
さておき、行動順にターンが回ってくるウェイトターンバトルで、最近純粋なターンバトルよりこっちのほうがよく見かける気がしますね。まあ最近よく見かけるやつです。行動順なので行動速度の高さがゲーム的に結構有利になるやつなんですが、そのへんの塩梅もまあまあいい感じみたいですね。極端にAGIが高いとずっと俺のターン!になる……ということはまったくなく、AGIが高いキャラは先手を取りやすかったり一回の戦闘で一回くらい他人の行動順を追い抜けるくらいの感じ、なので、機能するところを実感できるくらいには存在感がありつつ、それ以上にAGIゲーになったりはしていません。えらい。

ソフトハウスキャラのゲームは近年は周回前提で大味になりがちだったんですが、今作はシーケンシャルにストーリーの進行に合わせてステージをクリアしていくというスタイルなので、当然難易度カーブもそれに従ったものにならないといけません。その点では、稼ぎをやらないなら結構ちゃんと考えて準備してクリアできるくらいのバランスになっています。稼ぎをやったら楽になる、くらい。今のところいいバランスだと思います。素材のたまり具合も悪くないですね。なかなかドロップしなくて何回も稼ぎをこなす必要がある、という感じではないです。こういうところは本当にえらい。

一方で壁役が壁役として機能してくれないことがあったりするのはちょっと気になるところです。敵のAIが賢すぎるのか、HPが減ったキャラの優先度が上がってるのを体感でわかるというレベルでなくマジで集中攻撃で沈むというレベル。前列の優先度が高いという感じはあまりしない。ただまあ敵がたくさん出てきたときに前衛の壁役に攻撃が集中して一瞬で溶けて終わるよりは分散したほうがいいとは思いつつ、今のところ分散してくれるかどうかはやや運ゲー寄りって感じ。とはいえクリアできなくてリトライ繰り返さないといけないみたいなことは全然ないし、ちょっとキツいなと思ったら多少稼ぎをやればいいという話なので、そのへんのバランスはぜんぜん悪くないとは言えると思います。

UI

めちゃくちゃよく出来てます。すごいのがセンテンス区切りのボイスですね。ボイスを分割してるのがまず偉い。センテンスごとにクリックで進んでボイスの再生が止まって次のボイスが再生されます。
というか常々思ってたんですけど1ページの文章って長いと50文字くらいあるんですけど50文字のセリフをフルで聞いてから次のページっていうのが、特にえっちシーンだとちょっとテンポ悪いんですよね。
これを解決するために1ページのテキストを短くするというゲームもあったりしますが、別にページ内に複数のボイスを配置してもいいわけです。なんでこれが今までできなかったんだろうとは思いつつも、単にスクリプターの仕事が増えるよなとも思う。ういんどみるとかテキスト中で表情ころころ変えててめっちゃ面倒なスクリプト組んでるなーと思いますけど、よくあんなもん作るなといつも感心しています。
今作はボイススキップ機能もこれを考慮した作りになっており、「クリックでボイス停止」「クリックで次のメッセージに進むがボイスは停止しない」に加えて「再生中のボイスが終わるまで次のボイスメッセージに進行しない」というものが用意されています。あまりにも気が利きすぎていないか?
あと立ち絵の位置に合わせて左右にパンを振り分けたりするオプションもあります。プログラマーが有能すぎる……。

オートモードも、オートモード中ボイスメッセージを非表示にしたりできます。最近これ見かけるけど結構ありがたいんですよね。
あとボイス再生中でも次の非ボイスメッセージに進むようにできたりします。これできるゲームそういえば記憶にないな。最近の戯画のゲームやったことないのでわからないんですが最近の戯画はそうなんですか? よくわかりませんが昨年のエロゲUIまとめ記事 読んだ感じでは本作はこのへんより一歩踏み込んだ設定ができる気がします。

他にも演出速度を個別に設定できたり、細かいところまで不足なく設定できるようになっています。エロゲのUIってオートモード、スキップ、選択肢、メッセージウインドウの表示・非表示、このへんまではいにしえからありますけど、ここから先の機能は今でも足りてないゲームに遭遇することがままあります。最新のゲームでここが充実してるのを見るとこれがスタンダードになってくれ~という感じです。

キャラデザイン・原画は八重樫南氏です。閃乱カグラでよくご存知と思いますし、アリスソフトでイブニクルのキャラデザ・原画をやってたりするので近年もエロゲのキャラデザ・原画もやってたりします。それでもイブニクル2以来なのでひさしぶりな感じはありますね。閃乱カグラシリーズもいうてイブニクル2以前に出てるし、おネプコラボのが去年でこれも割とひさしぶりな感じです。
VRゲームのアバターという設定なのでみんなえっちな格好をしています。これでも藤山ちかい氏のオーダーはかわいさ重視だったらしいんですが、確かにエロすぎて下品の手前くらいには収まってる充分スケベだろうが!という感情。スケベでありがとう……。でも個人的には八重樫氏の描くロリキャラが好きだったりします。今作だと妹枠のキキ。イブニクルのグリグラ、イブニクル2のプラチナも好きです。閃乱カグラだと両備のちっこいほう。未来はそうでもないです。

総じてかわいいのでよかったですね。

ドット絵もよく動きます。ソフトハウスキャラのゲームっぽいっていうか同じ人がドット絵を描いているのでそれはそう。

まとめ

というわけで今のところめっちゃいい感じです。ゲームとしておもしろいしストーリーも謎がちょっとずつ明らかになっていく過程というか引っ張り方がうまい、キャラの個性が立ってるだけでなくちゃんとメインストーリー自体に牽引力があります。こんだけ書ける人が今まで他の仕事に追われててシナリオ書けなかったの損失がでかすぎるでしょ……。

近年の戯画のゲームにあんまりいい感情を抱いてない人も、戯画から出てるけどスタッフは元ソフトハウスキャラでプレイフィールもいい意味でソフトハウスキャラっぽいので、繰り返しになるけどぜひ遊んでほしい。「戯画 チーム++」もこんないいゲームが出るのにこれで終わりなのかなしすぎる。「チーム++」としては今後も活動を続けていくみたいだし、Karin Project も動きがあるらしいので今後に期待したい。

今回はここまで。