AIが言語を変える

これはただの妄想なんだけど、DeepL を見ながら「DeepL の翻訳が妥当かどうか検証するには DeepL なしで翻訳できる必要があるから結局人間の翻訳作業はなくならないよね」ということを思いつつも、とはいえ巷には「今日の DeepL の翻訳でこれだけの精度があるんだからそのうちに翻訳は人力でやらなくてよくなる」という意見がかなり多く見受けられ、実際に DeepL よりももっと高精度な翻訳が登場したとて、その翻訳の妥当性を検証しないままこれで OK!となる時代が来るとどうなるか、というと、その頃には AI の翻訳と人間の使う言葉が接近しているでしょう、ということを思いついた。

AI は人間が実際に使っている言葉を学習して翻訳する。その AI の翻訳結果を大多数の人間が使うようになれば、AI の翻訳が正しい世界になる。AI が誤った翻訳をしたまま気付かずにその言葉を使えば、それが新語や新用法として定着していく。

すぐにはそうならずとも、AI の翻訳を利用するケースが実際に増えていけば、AI が学習する実世界の言葉に AI が発した言葉が含まれるようになり、次第に互いの言葉が接近していくことになる。

言語はもともと正解のないファジィな概念なので、そういうことが起きるかもしれない。数十年先か、百年先かはわからないけれど。

言語のようなプリミティブなものを AI 任せにする時代が来たとして、そのようにして AI が人間の思考を代替するようになっていくのなら、我々はどこまでを自身の判断とするべきなんだろうな、と思ったりもする。

こちらからは以上です。