ゲームを作っている話

この記事は どもがよ Advent Calendar 2023 の16日目の記事です。15日目は朱里さんの 映画徒然 でした。女神の継承、設定がめっちゃ好み! ロブスターもおもしろそう~。年末年始に見ます。

さて、本日16日目の記事です。ご存じの方もいるかもしれませんが、わたしは Lunatlazur というサークルでゲームを作っています。

サークルメンバーはわたしともうひとり、ゆえっちこと結城えいし氏の二人で、二人でいろいろ作ったりしています。

今サークルのサイトにあるのは東方二次創作が二本。

幻葬再演 - Lunatlazur official website

To Hole of Hell - Lunatlazur official website

ゲームアツマールがそのサービスを終了して公開する場所がなくなってしまったので、幻葬再演は Booth でダウンロード、To Hole of Hell は itch.io で遊べるようにしました。まだ遊んだことない人はこの機会に遊んでみてください。


ここからは今作っているゲームの話をしていきます。2021年の8月から、「辺涯のガストロノーツ」というゲームを作っています。制作過程は Ci-en でちょくちょく公開したりしています。

ロゴ

どんなゲーム?

料理を作る依頼を受け、探索して素材を集め、持ち帰った素材で料理をし、客に納品する、というサイクルを繰り返しながら、メインクエストを達成してストーリーを進めていく RPG です。

どこまでできてるの?

2年以上作ってるのにまだ遊べないってマ?

が、画面案はしっかり作ってあります。

こんな画面です。UI を自分でデザインできるようになりたい!ということで練習を兼ねて画面をレイアウトしてみたりしています。

探索画面

探索画面はふつうの見下ろしのマップを歩き回って探索するのではなくボードゲームっぽい感じの簡略化したものにしてみました。マップの実装コストを下げるのが主目的なんですが、探索時に素材集めや敵との戦闘の回転率を上げられるように、ということも考えています。

戦闘画面

戦闘画面はフロントビューです。ターンを重ねるごとに回復量が増加する行動ポイントを消費してコマンドを選択する「AP制」を導入して、ターン数が浅いうちは行動の自由度が低く出力も抑えめで、ターンが進むと高火力の大技を打てるようになる一方、敵の方も大ダメージの攻撃を繰り出してくる、というふうになっていて、戦闘が早く決着しやすくなる仕組みにしています。いまのところ脳内ではうまく機能しています。

会話画面

料理画面は草案段階では、

料理画面案

こういう感じで組んでみて、しっくりこなかったので、いろいろあって

料理画面

こう。「プレイヤーが操作するものは画面の右側に集める」「プレイヤーが操作できる枠と、プレイヤーが見るものを表示する枠は区別する」という方針で作り直しました。

この方針が決まってから、アイテム画面を次のような感じで作りました。

これは困る
アイテム画面

アイテムの説明ウインドウを上に置くとスペースで困るので、説明ウインドウは下、操作説明は画面上に移しました。料理画面も操作説明を上に移す予定です。方針が固まってから、他の画面も作りました。

メニュー画面

ステータス画面

装備画面

装備変更画面

このあたりも料理画面の「プレイヤーが操作できる枠と、プレイヤーが見るものを表示する枠は区別する」という方針でこうなっています。

画面だけはできてる、実装はまだ。実装が……実装できれば……。

どんなお話?

大陸地図
帝国地図

大陸東方に覇をとなえる帝国の辺境フレーゼン公領を舞台に、元暗殺者の青年が料理屋を開き、訪れた旅人の求めに応じて料理を振る舞いながら日々をすごすという内容の、ふんわりしたお話になったりならなかったりする予定です。大筋はだいたい決まっているんですが、キャラクターの性格付けをどうするか決めあぐねていました。いまは全体的にコミカルで明るい、やわらかい感じでいこうかなと考えています。

主人公のダインくん

こんな人相が悪そうな主人公で明るい雰囲気にしたらコミカルになっていいんじゃないかな、という安易な考え。でもこういうところはシンプルにしたほうがわかりやすくてとっつきやすいとも思います。

作中に登場する料理、その料理を求める登場人物、それにまつわるバックグラウンドを書いて、メインストーリーへのつなぎをどうするか決めて肉付けすれば、シナリオはおおよそできるかなという感じです。

いまは何をやってるの?

ゲームで使う素材を用意しています。

料理の画像と、料理の材料の画像、材料を獲得できる敵の画像が特に必要なんですが、食べられそうな動物を敵として使える画像ってあんまりなかったりします。ゲーム用だとフリー素材どころか有料素材にもぜんぜんない。Unity とか UE のアセットストアを見ると、動物の 3D モデルはけっこうあります。2D の RPG の敵として使えそうなのはあまり見かけない。

ゲーム用にかぎらなければ、クリップアート素材が意外と使えます。海外のデザイン素材を取り扱うサイトにいくと、いい感じの動物のスケッチがあったりする。カメラ目線のものもけっこうあって、フロントビューの戦闘画面に合わせて使えそうなものもある。探すのは大変だし、利用規約にも注意が必要なのでこれですべて解決というわけにはいかないんですが、ゲーム以外にも視野を広げるのが大事だなあという気付きがありました。

素材を適当に集めてくるとテイストがバラバラになってしまったりするので、加工していい感じに雰囲気を揃えたりしないといけなくて、探して終わりではないのでこれからまだまだやることがあります。

おおよそ集め終わっていて、あとは調整なんですが、これは今やらなくてもよくて、最後にブラッシュアップする段階でも充分です。というわけで、そろそろ素材集めにキリをつけてゲームの実装の続きをやる予定です。

なんでこれを作ろうと思ったの?

ゆえっちが作った JUNK BREAK GIRLS という短編 RPG があり、おおよそのゲームシステムはこれの発展させたもの、というイメージで作り始めました。

plicy.net

これだいたい3ヶ月くらいでゆえっちがひとりで作ったゲームなんですが、素材にこだわったりせずにゲーム部分を組めばこれくらいの期間でこれくらいのゲームが仕上がる、という学びがあり、そして手触りがめちゃめちゃによかったので、これもっと踏み込んだら更におもしろいゲームにできるじゃん!自分の好きな題材でつくりてえ!となったのが動機。そして当時好きなテーマが「食事」と「ファンタジー」だったんです。

ダンジョン飯が完結する前に完成できるやろ~という気持ちで作り始めたはずが、ダンジョン飯は大団円を迎え、わたしのゲームはまだ道半ば。ダンジョン飯を読み終えたことで作る作品の方向性が変わったりとかは特にしていなくて、自分が何を作ろうとしているのか、何を作りたいのかは固まってきていて、あとは上手く出力できればよさそう。ダンジョン飯読み終わってその影響を受けるのがいちばん怖かった。いまのところ大丈夫そう。あおたく味で出せると思います。

作るのはもうちょっとかかりそうなのですが、たぶんたのしいゲームになります。

JUNK BREAK GIRLS、おもしろいよ。敵との戦闘が手応えがあって、装備を組み替えたりする試行錯誤が楽しいタイプのゲームです。経験値とレベルがないのに敵と戦闘するインセンティブがちゃんと効いてるのが実に上手い。プレイボリュームもちょうどよかった。

というところで今回はここまで。明日は朱里さんの「ゲーム紹介(ことしやったもの)」の予定です。お楽しみに!