土日のメインレースの感想

若駒ステークスは紹介したヴァリアメンテが2着。惜しかったですね。昨年はアリストテレスがこのレースで惜しくも2着になり、その後菊花賞でコントレイルのクビ差2着になったわけですが、ヴァリアメンテもそれくらい活躍する可能性はありそうだなという走りっぷりだったと思います。

アメリカジョッキークラブカップはそのアリストテレスが快勝。雨が降ってぐずぐずの不良馬場の中でタフな走りを見せました。二着はヴェルトライゼンデで、こういう馬場は得意なほうの馬だと思うのでこれも妥当だったと思います。二頭ともちゃんと名前を挙げていてえらいと思いました。

東海ステークスはオーヴェルニュが強い走りで勝ちました。序盤から競っていってペースが速くなっても好位からグッと伸びて先行押し切り勝ち、これは強い競馬だと思います。馬場が悪いのは経験済みではありますが、もちろん馬場が悪くなくとも強い馬だろうと思います。 そしてなんと3着にメモリーコウ。こういってはなんですが馬券に絡むことをまったく想像していなかったので正直驚いています。こういう血統の馬が善戦して嬉しいですね。ぜひこの牝系を伸ばしていってほしいと思います。

紹介した馬がけっこういい走りをしていたのでよかったと思います。

こちらからは以上です。

ウマ娘から競馬に興味を持った人向けの今週のレース情報

中央競馬は基本的に毎週土日(月曜祝日のときは日祝などもあります)にレースがあり、日曜は毎週重賞競走があります。土曜は重賞がないときもありますが、準重賞とされるリステッド競争か、オープン特別競走があります。今週の土曜、つまり今日は重賞競走がありません。


今日のメインレースはリステッド競争の若駒ステークス。リステッド競争というのは重賞ではないけど重賞に次ぐ重要な競争という位置づけのレースなんですが、とりあえずなんかちょっと普通の競争と違うんだなと思ってもらえればオーケーです。

若駒ステークスは3歳馬限定になっています。3歳馬というのはまだ幼い2歳馬とも、大人になった4歳以上の馬とも違う特別な年齢の馬で、ダービーをはじめとしたクラシック競争には3歳馬しか出走できません。3歳馬同士で競わせることでその能力を図るという主旨なので3歳に限定しています。

そのダービーを目指すレースなので若駒ステークスも3歳馬限定の競争になります。ざっくり言うとここからダービーに挑む馬が出てくるかもというレースというわけです。トウカイテイオーディープインパクトが走ったレースですし、ここ10年でもダービー馬マカヒキ、ダービー3着馬ヴェロックスが出ています。重賞でないなりにそれなりに注目すべきというところですね。

何が勝つとかは正直わからないので予想の材料にするのはおすすめしないのですが、ウマ娘に縁のあるという観点で三頭紹介します。

  • レヴェッツァ
  • アドマイヤザーゲ
  • ヴァリアメンテ

三頭とも父がドゥラメンテというダービー馬で、これらがドゥラメンテにとっての初年度の産駒になります。ドゥラメンテウマ娘に出てこないのですが、ドゥラメンテの母アドマイヤグルーヴ、そのまた母がエアグルーヴです。

エアグルーヴは90年代の馬ですが、こうやって娘、孫を通じて現代にその血が受け継がれてるんですね。ドゥラメンテは期待の種牡馬なのでこれからもこうして目にする機会が増えると思います。

また、ドゥラメンテの父キングカメハメハはこちらもダービー馬なんですが、このキングカメハメハの父 Kingmamboエルコンドルパサーの父です。サラブレッドは母が同じときにきょうだいと呼ぶので、キングカメハメハエルコンドルパサーは別にきょうだいではないんですが、こういうところに血の繋がりがあったりはします。

三頭とも母系は海外の血統なのでウマ娘的な話は特にありません。
ヴァリアメンテの母父DynaformerがRoberto産駒ということくらいですね。Robertoの子にはグラスワンダーの父Silver Hawkナリタブライアンマヤノトップガンの父ブライアンズタイムライスシャワーの父リアルシャダイがいます。
Robertoというのはそれくらい種牡馬の父として成功した種牡馬なので、どこかしらにその名前を見ることができます。


日曜のメインレースはアメリカジョッキークラブカップ(長いのでAJCCと略します)と東海ステークスで、前者は4歳以上の芝のレース、後者は4歳以上のダートの、いずれも GII レースです。ウマ娘ではダートの話はあんまりしなくて、シンデレラグレイでのオグリキャップ笠松時代くらいなんですが、シンコウウインディスマートファルコンといったダート馬もいますし、芝ダートの両方で活躍したアグネスデジタルもいます。このあたりの馬にフォーカス当てた話は今のところないですしメインキャラと絡ませるのも難しいのでアニメではやらなさそうではあるんですが(というかアプリが出るとしてダート馬これだけしかいなくてどうするんだろう? エルコンドルパサーがダートでデビューしたりはしているものの)。

さておき、まずAJCCから。

一番人気になっているアリストテレスは昨年の菊花賞2着馬で、重賞勝ちこそはないものの無敗の三冠馬にクビ差2着ということで期待されているんだと思います。
父はエピファネイア菊花賞ジャパンカップを勝ったGI馬です。エピファネイアの母シーザリオスペシャルウィークの子で、走ったレースは少ないんですが、その少ない出走回数の中で国内の優駿牝馬アメリカのアメリカンオークスの二つのGIを勝っています。シーザリオもまたエアグルーヴのように現役時に活躍しながら繁殖牝馬としても優秀な産駒を輩出した名牝と言えると思います。

三番人気のヴェルトライゼンデは父がドリームジャーニー朝日杯フューチュリティステークス宝塚記念有馬記念の両グランプリを制したGI馬です。
ドリームジャーニーの母オリエンタルアートメジロマックイーンの子で、自身は現役時には活躍しませんでしたが、その子からはドリームジャーニーオルフェーヴルの2頭のGI馬を輩出。二頭とも父ステイゴールドと母オリエンタルアートの全きょうだいでした。
ステイゴールドと母の父メジロマックイーンの組み合わせはドリームジャーニーオルフェーヴルの成功によって好相性とされ、後に同じく母父メジロマックイーン繁殖牝馬ポイントフラッグとステイゴールドの交配によってゴールドシップが生まれています。

五番人気のウインマリリンは出走馬唯一の牝馬。このウインマリリンの父はジャパンカップを勝ったスクリーンヒーロー。そのまた父がグラスワンダーです。グラスワンダー種牡馬としてはステイゴールドディープインパクトほどにはGI馬を出していないのですが、その中からスクリーンヒーローという偉大な種牡馬を輩出しています。スクリーンヒーローは現役時こそジャパンカップを勝ったのみですが、初年度産駒のゴールドアクター有馬記念を勝ち、モーリスは GI をなんと6勝。モーリスは父を超える大活躍をし、歴史的な名馬となりました。ゴールドアクター、モーリスらの活躍によってスクリーンヒーローの評判も急上昇し、当初30万円だった種付料は2017年には700万円になり、その後も重賞馬を輩出しています。
ウインマリリンも重賞を勝っている馬で、オークスではデアリングタクトの半馬身差に迫って2着に入っています。

13番人気、穴馬ジャコマルですが、父ダノンシャンティフジキセキの子です。サイレンススズカスペシャルウィークの父はサンデーサイレンスという日本で最も成功した種牡馬なんですが、そのサンデーサイレンスの初年度産駒の一頭がフジキセキです。フジキセキサンデーサイレンスの子の中では種牡馬としてよく成功した馬で、多くの重賞馬、GI馬を排出しました。そのうちの一頭がダノンシャンティで、NHKマイルカップを勝っています。


で、次が東海ステークスなんですが、母父スペシャルウィークや母父フジキセキ、父の母エアグルーヴなどはもう各馬について書いてしまったのでそれ以外の馬を。といっても一頭だけなんですが。

四番人気のオーヴェルニュ。父はスマートファルコンです。スマートファルコンは砂のサイレンススズカの異名を持つ馬で、地方交流GI含むGIを6連勝というすさまじい成績を残しています。
オーヴェルニュの母の父タニノギムレットウオッカの父です。タニノギムレットはダービー馬で、ウオッカ牝馬だったのですがダービーに挑戦。史上三頭目牝馬でのダービー制覇を達成し、父娘ともにダービー馬となりました。
こうしてみるとなかなかいい血統ですね。重賞勝ちはまだないですが、オープン馬に昇格して4戦目でリステッド競争を勝ち、そのまま二連勝でここに来ているので、もしかしたらいいところまで行くかもしれません。

あとこれはウマ娘とは直接は関係ないんですが、メモリーコウという馬はなかなかすごい血統で、父エスポワールシチーの母エミネントシチーは母の母の母……とたどっていくとチップトップという馬に行き当たります。この一族をチップトップ系と呼んでいて、日本古来の名牝系なのですが、現在は衰退しつつあり、いまや貴重な血統になっています。エスポワールシチーは牡馬なので牝系を継承していくことはできないですし。
チップトップ系の馬にはシルクジャスティスゴールドシチーがいます。ゴールドシチーウマ娘にも出てきますね。
母系をたどっていくと四代母の父にシンザンがいます。戦後の血統とはいえ、それでも結構古い血で、それが綿々と受け継がれているのを見るとちょっと感慨深いものがあります。ちなみにメモリーコウはこの牝系ではよく活躍している方で、こうして重賞に挑戦できるくらいの馬なわけですから、日本古来の血統であってもこうして現代でもちゃんと走れるんだなあと思ったりします。さすがに重賞勝ちは厳しそうではありますが……。


ウマ娘は最近の馬はあんまり出てこなくて、キタサンブラックサトノダイヤモンドゴールドシップなどいますが、現代の馬でも血統を見ると90年代の名馬の名前を見出すことができて、今とちゃんと地続きだと感じられると思います。現代では断絶してしまった、断絶しつつある父系もありますし、牧場が閉鎖したり馬主をやめたりして使われなくなった冠名というのも多くありますが、当時に戦ったライバルが血統表には残っていますし、その血統を通じて、あの馬のライバルだったんだぞ、と人々の記憶に残ります。そうして受け継いでいけるといいですねと思いますし、ウマ娘はそうして受け継いでいけるゲームだと思っています。

いい話ふうにまとまったところで、こちらからは以上です。

下書きばかりが積み重なったので

短いのでいいじゃんと思ったので短いのを書きます。

ときめきアイドルっていうゲームがありまして、いまもあるんですが、リズムアクションゲームなので楽曲があります。アイドル候補生というか女子学生がアイドルをやっているというかそういう感じの設定なので女子中学生とか女子高生が歌を歌って踊ってというゲームなんですが、立川朱音と陽毬みさきの女子中学生組の二人が歌う「君がいた季節」っていうエロゲのタイトルみたいな曲があります。なんともう22年前のゲームなんですね。君がいた季節……はるか昔のことだった……。

それはそれとしてこの「君がいた季節」っていう曲、これは報われないことを知りながら思い切って告白したけど……という失恋の歌で、アイドルソングの定番中の定番の題材なんですけどこんな歌を女子中学生にね、歌わせるんじゃあないですよ、この曲もう2年前の曲なのにいまさら何いってんじゃという感じですが今あらためてフルバージョン聞いてそう思った次第。

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オチはないです。

いやーでもマジでいいゲームなんだよなときめきアイドルときめきアイドルというコンテンツ自体はまだ続いていてライブやったり配信やったりコンスタントに新曲が出続けたりしていて、なんとかこのまま続いていつかなんかしらの形でまた遊べるようになってほしい。コナミはあんまり作りたがらないと思うんだけどパワプロサクセスモードがありならSLGとしてのときメモの後継が出せるはずなんだよな……頼むぞ……。

これが新年一つめの記事になってしまうのに思うところはある……ことはなくてまったくないと思い直したのでこの感じで書きたい。

グノーシアクリアしました

だいたい160周、クリア時のレベルも160くらいでした。平均1周で1レベル上がるくらいの感じだったのでだいたいそれくらいの勝率はキープできてたと思います。

以下ネタバレを含む感想。

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グノーシアがSwitchに移植されてることを知ったのでプレイした話

グノーシアというのはPSVitaで発売されたゲームで、簡単に言うと1人プレイ用のSF人狼ゲームである。SF人狼というと昨今話題なのはAmong Usがあるが、このグノーシアは一人用のゲーム。プレイヤーは宇宙船の乗員。自分以外は全員NPCで、それぞれの発言から状況を整理して、誰が人狼――このゲームではグノーシアと呼ぶので、以降グノーシアと書く――なのかを突き止め、投票で処刑(このゲームではコールドスリープ送りにすることなので、以下コールドスリープ送り、あるいは吊ると書く)する、という流れになっている。
誰がグノーシアで誰が人間なのかはプレイするたびに変化し、エンジニア(人狼でいう占い師)やドクター(人狼でいう霊媒師)、守護天使人狼でいう狩人/騎士)、AC主義者(人狼でいう狂人/多重人格)の配置も変わる。
グノーシアをすべてコールドスリープ送りにすれば人間の勝利、人間がグノーシアと同数以下になればグノーシアの勝利で、勝っても負けても1ゲームが終わると次の周回に入り、配役がランダムにリセットされる。
ゲームを進めていくことで経験値を得て能力を獲得したり、キャラクターとの親交が深まって能力が上昇したり、という成長要素があり、本来は対人でプレイする人狼というゲームを一人用のデジタルゲームにうまく落とし込みながら、ループSFという設定にも絡めている。
キャラクターは個性的で、たとえばあるキャラクターは直感に優れ、嘘をついている人間がいると気付きやすかったり、あるいは演技力に優れ、嘘に気付かれにくかったりという能力値の設定がある。プレイヤーも能力値を成長させることができるので、他人の嘘に気付きやすくなったり、あるいはグノーシアサイドになったときに役職騙りや濡れ衣を着せるための嘘をバレにくくしたりということができる。

Switch版は今年の4月に出てたらしくパッケージ版の発売でSwitch版の存在を知ったんだけど、まあ気になっていたのでこの機会にやろうということでDL版を買って今遊んでいる。

とても巧みなのは、人狼ゲームが苦手でも能力を上昇させればゲームを有利に進行させられるようになる一方で、特定の能力だけでは人間サイド、グノーシアサイドの両方で勝ちやすいというふうにはできないようになっている。グノーシア側は直感はあまり重要ではない(自身がAC主義者ならグノーシアに気付きやすいし、グノーシアの場合にもAC主義者の発見に役立つという面はある)一方で、人間側は演技力はあまり役に立たなかったりする。いずれの場合でもカリスマやロジック、可愛げは有用だが、いずれかだけでやっていくのは難しい。

人狼ゲームのセオリーがそのまま活かしやすいところはあり、たとえばエンジニアが3人カミングアウトしているなら3人の中に1人以上のグノーシアがいることが確定する(素の乗員は役職騙りできないので。人狼ゲームでは村スライドというテクニックがあったりするが、グノーシアにはない。ないほうがシンプルだしわかりやすいと思う)。なのでエンジニアを全員コールドスリープ送りにすれば確定で一人はグノーシアを吊れるというわけだ。人狼ゲームではこれを占いローラーと呼んでいるが、この戦術はグノーシアでも使える。
縄数管理という概念も重要で、ローラー戦術を取るときには特に意識する必要がある。エンジニアが2人カミングアウトして、1人が真エンジニアでもう1人がAC主義者なら、残りのグノーシアはすべて潜伏していることになる。この状態でローラーをやっていると日数が足りなくなる恐れがある。このときのコールドスリープ送りにできる人数のことを人狼ゲームでは縄数と呼ぶ。処刑に必要な吊り縄の数、というわけだ。
人間を吊ってしまうと1日に2人ずつ人間が死んでいく計算なので、たとえば9人でグノーシアが2人なら人間は7人、人間を3人吊ってしまうと残り1人しか人間がいないので負けが確定するし、2人でも残り3人なので一人も間違えられなくなる。エンジニアが2人カミングアウトしている状態でローラーをやったらもうミスが許されない局面になっている。盤面にも寄るが、このあたりを考えてやっていく必要がある。

議論のログ、投票のログがそれぞれ見られるので、誰が誰に投票していたのか、誰が誰を疑っていたのかというのは重要なヒントになる。NPCポンコツなので一貫性のない動きをして思考が読めないこともあるし、盤面上グノーシアが確定している場面で人間に誤投票したりもするから、自分が間違えないことが大事、かつ、NPCに間違えさせないように票を誘導することも重要になる。

対人の人狼ゲームと比べると、会話であぶり出したりということが難しいが、その分、盤面整理ゲームとしての純度が高まっている。グノーシアサイドでできることは役職を殺して人間に情報を落とさせないことで、これが立ち回り以上に重要な気がする。

まだ12周くらいしかしてないんだけど、1周が15分程度でサクサク遊べ、推理ゲームとして面白く、成長要素があるので周回自体にも楽しみがあり、キャラクターとの親交を深めてキャラクターのバックグラウンドストーリーが明かされていく中で、このゲームのストーリーの真相に迫っていく……という、コンパクトだしゲームパートもいい意味でシンプルなのに、楽しい要素は盛りだくさんでかなり満足感がある。これが2750円なのはかなりコスパがいい。

それぞれのキャラクターに人間サイド、グノーシアサイドの顔があるのでどちらも楽しめるのがいい。冠を持つ神の手がそういう楽しみが出来るゲームだったんだけど、あれが好きな人には刺さるんじゃないかと思う。

あとこれが一番重要なんだけど、人狼気になってるけど対人の人狼は怖いな~とか思ってる人にとっては、人狼の思考ゲーム部分をしっかりと楽しめるゲームになっているから、ぜひやってほしい。対人だと議論でギスギスしたりとかが結構あって(敵対するんだからこれはしょうがない)、そのへんをゲームだからと割り切って楽しめる人は対人の人狼やるのに抵抗ないと思うし、あと対人の人狼がメタゲームを排除しきれないところも、NPC相手だから気にしなくていいというか、まあキャラクター読み要素はあるけど、「あのプレイヤーは頭よくて人狼だったとき勝てないから吊っとこう」とか「あのプレイヤーは思考が伸びにくくて役に立ちにくいから初日に吊っとこう」みたいなことは起きない。逆に人狼サイドの驚異噛みみたいなのは全然ありだと思うけど、それはそれで驚異噛みされそうだから騎士が護衛に入りやすいとかもあるからね。
初日噛みとか初日吊りでその後ゲームに参加できないのはある種しょうがない部分もあるけど、それが特定のプレイヤーに寄りやすい、ってなるとそのプレイヤーが人狼を楽しむのってどうすんの?みたいなのは、人間同士のゲームだからどうしても起こりえてしまい、そのへんをケアしたのが例えばワンナイト人狼みたいに夜が1回しかないゲームだったり、Among Usみたいに死後は幽霊になってタスクを消化できるのでやることがなくならない、というゲームだったり、一応工夫のしがいがある。
ともかく、グノーシアは対人ではないのでそういう懸念がまったくない世界になっている。たとえばプレイヤーが毎回初日にコールドスリープ送りにされたり初日に噛まれたり、っていうことは、ゲームシステム的に回避できるようになっている。グノーシア側からの脅威度を下げるステルスや、投票されにくくなる可愛げといった能力を上げることで初日の生存確率を高めることができる。
このへんはデジタルゲームの強みだなあと思うし、デジタルゲームなのに理不尽に初日に排除されすぎるともはやゲームなのか?という感じでもある。

ごく個人的なんだけど実は対人の人狼はそこまでやりたいとは思ってなくて、でも見るのはめちゃくちゃ好きで、最大トーナメントとかアルティメット人狼とかはよく見てる。そういう人でもグノーシアは人狼の楽しさを存分に味わえるいいゲームだなと感じている。

グノーシアやって面白かったっていう人は最大トーナメントとかアルティメット人狼みたいな人狼の配信も見てみると面白いと思う。上手い人の人狼は本当にめちゃくちゃ面白いし、人に見られることを意識したエンターテイメントとしての人狼ゲームでのプレイヤーの振る舞いみたいなのもあって、普通に見世物としてもおすすめできる。

こちらからは以上です。

HOOKSOFT 20周年

オレンジポケットからエロゲ好きになったというくらいにはオレンジポケットの影響が強い。わたしが初めてやったエロゲは螺旋回廊、その後ラブコメ作品もやったけどとらハみたいな熱いシナリオのやつだったので、オレンジポケットみたいな底抜けに明るいエロゲの体験というのはちょっと珍しかった。HOOKはオレンジポケットのスマッシュヒットから以降この作風を持ち味にしてファンを獲得、20年続くブランドにまでなったんだけど、実はわたしはHOOKブランドのゲームはFairly Lifeを最後にプレイしていなかった。姉妹ブランドのSMEEを含めるならラブラブルと同棲ラブラブルをプレイしているのでこれが一番最後にプレイした作品で、ASa Projectは法人が同じだけでチームも分かれているしHOOKの系列という感じはしないからこれは含めないでいいだろうと思う。もちろん恋0のノリなんかはオレポケやLike Lifeに通じる底抜けに明るいラブコメのそれだし、HOOKが好きな人には刺さりそうな感じはあるんだけど。

ラブラブルをやったときに今風だな~と思う一方でHOOKの壊れたノリはなくて、たぶんそれはライターの個性とかは関係してたと思うんだけど、市場の要請っぽさもあったよな~という気もする。それは全然悪いことじゃないしラブラブルも同棲ラブラブルも好きだったけど、そのへんからHOOKのゲーム別にまあいいかみたいな感じになってしまったのはあったかもしれない。

ハニーカミングが出たときはエロゲぜんぜんやってなくて、Fairly Lifeですげー久しぶりにエロゲを買って、そこから仕事が忙しくてしばらく遊べず、仕事やめたあたりでソフトハウスキャラウィザーズクライマーやってめちゃくちゃハマって、そのへんがエロゲ復帰に繋がってたと思うと、Fairly Lifeは久しぶりにエロゲ楽しいなーってなった作品で、Like Lifeも好きだったから特に思い入れも強い。星咲イリアvoiceとの出会いもこれだったし。

Like Lifeの結未とかいうキャラ今でもめちゃくちゃなキャラだよなと思っていて、あんなに頭のおかしいキャラをメインヒロインにするブランドも相当頭がおかしいと思ったけど、結果的にはオレポケのナズナよりキャラの強度高かった。最人気はヒロイン枠ですらない氷庫だったけど。

Fairly LifeはLike Lifeほどは尖ってなくて、結構マイルドめになってたと思うんだけど、まあそれでも人工衛星をヒロインに……はやぶさの帰還前ですよこれ、まあ名前的には気象衛星ひまわりがモデルなんですけど。ポンコツでないほうの擬人化キャラ未来とセットなのもバランスがよかったし、サブキャラの配置もよくまとまっていて、それでいてちゃんとHOOKのノリがあってよかった。Like Lifeの焼き直しぽさというか、Like Lifeを今ならもっとよく出来る!っていう意気込みが感じられたし、当時のファンとしては本当にうれしかったんだよな。まあそれでなんかHOOKに対する気持ちが満足してしまったのはあったのかもしれない。

新作を楽しみにすることもないまま20周年を迎えて、わたしが買わなくても20年続いたこと、まあ人間一人が買ったところでどれほどかという話ではあるんですけど、買わなくてブランド解散ってなるとそりゃ後悔するし、存続していてありがたいという気持ちで、今放課後シンデレラをプレイしています。

放課後シンデレラやってめちゃくちゃびっくりしたんだけどこれ往年のHOOKのノリそのままじゃない? 最近のHOOKの作品やってないからわからんのだけど、少なくともIxSHE Tellとかはそういう感じじゃない気がする、プレイしてないからわからんけど。と思ってライター見たら川波無人さん! 川波無人さんじゃないか! 20周年だからやりましょうってことだったんかしら。わかんないけど、わたしの知ってるHOOKって川波無人節だったよなと思うんですよ。いやもちろんそればっかりじゃないんですけど、少なくとも核のひとつではあったと思う。

放課後シンデレラはまだ幼馴染ルートやっただけで他のヒロインが4人いて、それぞれどのライターがなに書いてるのかわからんのでひょっとすると川波さん担当分ほとんど読んでないかもしれないんだけど、まあでもこれわたしが好きなHOOKじゃん!ってなる、なった。

幼馴染シナリオは起承転結の転でかなり急に話を転がしはしたものの、ここはもうあとエンディングに行けばいいので冗長にやるほどでもなくて、このテンポで終わらせたほうが読後感いいよな、と思うし、これでよかったと思う。

筆頭ヒロインの声が癖になる感じだしちょっと変なキャラだしHOOKのソウルを感じるので期待感が高まる。後輩ちゃんもウザ先輩もお嬢様も、バランスいい配役で、本当に作るの上手くなったなと思う。作るの上手くなったなというのはFairly Lifeのときに思ってたからそうなんだけど、丁寧にだったり小器用にだったりで作りながらHOOKの味をしっかり出せるっていうのはそんなに簡単なことじゃないと思うんだよな。

たとえばゆずソフトは社内にメインライターがいて一貫して制作に関わってるからずっとゆずソフトであり続けてるけど、HOOKのHOOKらしさって2010年代はプロデューサーとディレクター越しには伝わってくるものの、作品によって結構まちまちな気がする、いやこれプレイしてないから的外れなのかもしれんけど、それくらいライターの個性ってブランドに影響するし、それがまあ一部の有名ライターにばかりユーザーが集中してしまう原因にもなってたと思う。
ライターに依存しないでHOOKを存続できたことっておそらくはHOOKの企画力によっていて、いやほんとに生き残っていてくれてありがとうという気持ちと、これからも気になったら買って応援していきたいという気持ちになっている。

放課後シンデレラは王道ラブコメでありながらちょっと頭のおかしいキャラが出てくるHOOKのノリが同居しつつ高いバランスでまとまっている良作だと思うので、残りのルートも楽しみだし、もし興味が湧いたらプレイしてみてほしい。

おまけゲームについてきた謎のHOOKキャラオールスターミニシナリオに出てきたIxSHE Tellのキャラが好みっぽかったのでIxSHE Tellも買いました。セールやってるし。

あとツイッターやってるときに使いやすい画像があったので貼っておく。

f:id:aoitaku:20201208205001p:plain
ついったー

こっちは別のゲームなんだけどマストドンに帰ってほしいときに使いやすい画像と

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マストドン

やなこと全部ミュートしたいときに使いやすい画像も貼っておく。

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ミュート

こちらからは以上です。

最近よく見てるYouTubeのチャンネル

カプリティオチャンネルというクイズ系のYouTubeのチャンネルをよく見ている。 これまでは過去の配信を気が向いたらあさるみたいな見方をしてたんだけど、クイズ企画はほぼ全部見終わってしまい、新作の公開を楽しみに待っているのが今。今はほぼリアタイで見ている。

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クイズ系のYouTuberというとQuizKnockが有名というかほぼこれしか知られてないんじゃないかというくらいなんだけど、個人的にはカプリティオチャンネルのほうが波長が合うところがあり、こっちのほうが気に入っている。QKの動画もたまに見るし面白いんだけど、そんなに強くは刺さらない。上手い企画だよな~とは思う。

カプリティオという集団について軽く紹介しておく。
アタック25タイムショックの高校生大会を優勝したクイズプレーヤーらの集団で、現在はクイズプレーヤーのほかクイズ作家として活動している。主な制作物にウミガメのスープ幻冬舎)、うんこなぞなぞ(文響社)がある。

代表の古川さんとATは高校が同じで旧知の仲、ニコニコ動画でクイズを題材にしたアイマスの二次創作ノベルをアップしたりしていた。Qm@sといえば知っている人は知っているんじゃないだろうか。Qm@sもめちゃくちゃ面白いので見てほしいし、二作目のほうが完結してないので完結してほしい。

なんでカプリティオのほうが刺さるんだろうなというと世代が同じだからというのはかなり大きいんだよな。ATは同い年だし。まあでもそれ以上に笑いのツボが近いところにあるんだろうなという感じもしている。M-1黄金期に楽しみに見てた世代だから、それも間接的には世代の影響かもしれない。

カプリティオで人気のコンテンツはウミガメのスープで、これはATが作った問題を他のメンバーが解いていく回と、視聴者から募った問題をリコ以外のメンバーが解いていく回があって、どっちも見応えがある。クイズ王ならウミガメ瞬殺できるよね?というところからはじまった企画で、ずっと続いてるし視聴回数も多い。

ただ個人的には企画クイズのほうが好きなんだよな。ATは変なクイズ作るし石野さんも変なクイズ作るしリコも変なクイズ作るし古川さんも変なクイズ作る。みんな変なクイズしか作ってないんだけど、変のベクトルがそれぞれに違っていて作家性を感じる上にちゃんとうまくできてるんだよな。
石野さんはちょっと難しめというかこのチャンネルじゃなかったらボツになりそうなラインの問題を出題しがちなんだけど、それはそれでカプリティオらしさがあると思ってる。ATはテクニカルな企画が多く、解けなくても正解を聞くとめちゃくちゃ納得するという作問の巧みさがある。古川さんはとにかく問題のバランスがよく、視聴が見ててもわかりやすくて楽しめる。リコ問題は企画の幅も広いし作問が丁寧できれいな問題を作る。特に第一回ガチクイズはガチクイズながらも面白い問題も多かった。

気に入ってる回をいくつかピックアップして貼っていく。それぞれ20分くらいの尺でスナック感覚で見れるので暇なときに見てくれという気持ち。

  • 自動車免許の筆記試験ムズすぎワロタ

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これはちょっとバズってたのか再生数もそこそこ伸びてる。

  • 第一回ガチクイズ

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リコの作問力が光る神回。

  • 第二回かんたんクイズ

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かんたんクイズを作っても上手い。あとこの回が伏線になってる回があり、先にそっち見てからこっちを見たんだけどそのせいでめちゃくちゃ笑ってしまった。

  • 二重音声クイズ

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これもめちゃ作問がきれい。

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リコの企画力も光る神回。

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  • あるなしクイズのなしだけで

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このへんもリコ企画なんだけど、こっちは回答者として優れたクイズプレーヤーがいるからこその無茶振りという感じがあり、リコの他メンバーへの信頼が伺える……のではないか。

  • 野球選手名で替え歌

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このへんからは好きな企画やりたかったんじゃ!という気持ちが感じられてこれはこれでよかった。

  • パンはパンでも?

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おまけ: パ~ンダ?

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  • ヤラセクイズ

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企画の形はぜんぜん違うけど、作問のテイストはパンはパンでも?とかと似てる。このへんがATっぽいんだなあと感じるところ。

  • 正解すると1000000000000000点!

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こんなめちゃくちゃな企画でも最終的な得点のバランスがよくなるように作られているところがすごいと思う。

  • ミスター

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めちゃくちゃ笑った。

  • バーチャル背景クイズ

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バーチャル背景だから出来るというクイズ。コロナ禍でもこういうアイデアが出てくるのいいね。

  • 何のグラフ?

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グラフってそういうやつじゃないから! リコは視覚から解くのが上手いらしいということが分かった神回。

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よくこんな企画やろうと思ったなというかどっから思いついたんだこれ。

  • ボケが10個入った手紙

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爆笑問題カーボーイの企画を借りたもの。第二弾も第三弾も面白いので見てほしい。

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石野さんはお笑い好きなんだな~というのがわかる。これは途中からATも古川さんも石野さんのノリに合わせててみんな仲良くて好き。なおリコ

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アナグラムクイズ。ない言葉も出てくる。

  • 5ヒントクイズ

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これはネタバレになるので何も考えずに見てほしい回。

  • クソなぞなぞ

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こんなんわかるわけないやろ!と思うんだけどクソなぞなぞが悪いからしょうがないね。なんでこれクイズにしようと思ったんや……

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随一気に入ってる回。

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タイムリープもそうだけど古川さんやっぱ脚本力あるよね~。

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何回も見るくらい気に入ってる。プレイバッククイズなんだけど問題のつながりがめちゃくちゃ面白い。

  • 過去の企画から出題されるやつ

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これ見ると本当にいろんな企画やったよねえ。

いや多すぎるしここに紹介してないやつもあるけどまあチャンネル見て気になるやつあったら見てみて。