サキュバスアカデミアクリアした

いやー面白かった、面白かったのだが、なんかこう、ちゃんとSQシリーズなんだけど、俺が遊びたかったのは絞られゲーではなかったのだが?という気持ちがあり、まあそれでも作品の体験としては唯一性が高いし満足感もある、あるが、それはそれとして、絞られゲーではないのがプレイしたかったのだが? 回想シーンでもMODでもいいから……という気持ちがある。

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桜花賞と皐月賞が終わって

皐月賞の展望は特に書かなかったんだけど、なんだかんだダノンザキッドとエフフォーリアは強いだろうと見ていましたが、勝ったのはエフフォーリア、ダノンザキッドはちょっとよくわからない負け方、ほか推してたタイトルホルダーが頑張って2着、道悪では強そうだと感じたステラヴェローチェが3着、という感じで、概ね予想した結果だったかなと思う。アドマイヤハダルは道悪は分が悪いと見ていたのでステラヴェローチェに迫ってきたのを見て地力の高さを実感。ダービーでは侮れない存在になったと思う。

昨年に続いて今年も無敗馬が桜花賞皐月賞を制し、強い馬が順当に勝っているという感じにはなっているものの、ソダシにわずかに敗れたサトノレイナス弥生賞でダノンザキッドを破ったタイトルホルダー、実力上位の馬がオークスやダービーで巻き返しはあるだろうと思っている。

とか思っていたらサトノレイナスがダービーを目指すとのこと。昨今の牝馬の実力は牡馬と比べてもそれほど差はないと思うし、サトノレイナスの強さはGI級なのは間違いないので、もしかしたらもしかするかもと思う。血統的に府中は舞台があってるだろう。ただそれでいくと牡馬も府中向きのメンバーが揃ってるし、まだ何が起こるかわからない。

クラシックはここからが本番。引き続き楽しみ。


ところで次は天皇賞なんだけど、春の天皇賞はレベルが低いと言われていて、勝ったフィエールマンも相手が弱かったから勝っただけでこの馬は強くない、と言っている人を目にしたりする。去年の秋の天皇賞を見ればフィエールマンが弱いとはならんやろ、と思うけど、実際春の天皇賞の価値が昔に比べて低くなっているような気はする。気がするだけで国際レーティングでは55位で、超長距離GIとしては世界で一番格が高いレースになっている。去年のランキングだとグッドウッドが69位なのでグッドウッドよりも上。菊花賞英セントレジャーがともに60位、愛セントレジャーが93位。まあ去年は海外はコロナ禍の関係もあって例年よりレーティングが下のレースも多く、一概にいえない部分はあるが、しかし毎年100位以内に入る程度には格の高いGIではある。

今年はメンバーも揃っていて実力も拮抗しているからどうなるかは未知数で、面白いレースになるんじゃないかと思っている。個人的に一番好きなGIなので盛り上がってほしいし、今年は盛り上がりそうだなと思う。ケチつける人はいつでもいるので気にしないほうがいいと思っている。

こちらからは以上です。

牝系で桜花賞を展望

種牡馬の仔たちが増えてきて、まだ今後どういうふうに塗り分けられているのか自分ではわからないので、今回は種牡馬に加えて牝系という概念で出走馬を見ていきたい。

まずは出走馬の父ごとに、その後、各馬の母を見ていくようにしたい。

ディープインパクト

ディープインパクト産駒は最多の三頭が出走。ただし過去5年ディープインパクト産駒による勝利はグランアレグリアのみ。

ディープインパクトの母ウインドインハーヘアはハイクレア牝系に属しており、自身もウインドインハーヘア系とも呼べる牝系を築きつつある。ハイクレア牝系もまた大きな括りでは世界的な大牝系であるアルトヴィスカー牝系に属する。アルトヴィスカー牝系に属する馬は多数おり、挙げるとキリがないが、興味があったら調べてみるといいだろう。 ウインドインハーヘアからはディープインパクトの他、重賞馬ながら種牡馬としてGI 7勝馬キタサンブラックを輩出したブラックタイドがおり、ウインドインハーヘアの娘レディブロンドからは帝王賞を勝ったゴルトブリッツが、レディブロンドの娘ラドラーダからは GI を2勝したレイデオロが出ている。ウインドインハーヘアの姉妹からも重賞馬が多数出ている。

ハイクレア牝系にはウインドインハーヘアの他、英ダービーや KGVI&QES など GI を4勝し種牡馬としても凱旋門賞馬バゴなどを輩出した Nashwan や GI を3勝した Nayef がいる。

キズナ

  • ファインルージュ
  • ソングライン

種牡馬二年目のキズナからは産駒ニ頭が出走。
キズナの父は前述のディープインパクト

キズナの母キャットクイルビワハヤヒデナリタブライアン兄弟の母パシフィカスの半妹で、キャットクイルの娘に桜花賞秋華賞の二冠馬ファレノプシスがいる。パシフィカスの娘にはジャパンカップ2着に入ったラストインパクトの母スペリオルパールがおり、孫世代にも活躍馬がいる。 パシフィカスキャットクイルらの母であるパシフィックプリンセス自身もデラウェアオークスを勝利したGI馬であり、日本国内でパシフィックプリンセス系とも言うべき牝系を築きつつある。

ミッキーアイル

  • メイケイエール
  • ミニーアイル

期待の新種牡馬ミッキーアイルから産駒ニ頭が出走。
キズナと同じく父はディープインパクト

二代母アイルドフランスは米や仏で重賞2勝、仏GIマルセルブサック賞2着に入るなどの成績を収めているほか、ミッキーアイルの母スターアイルの半妹となるアステリックスからはNHKマイルカップを勝ったアエロリットがおり、国内で牝系を発展させつつある。

モーリス

モーリスの母メジロフランシスはメジロ牧場で発展した名牝系メジロボサツに連なる馬。メジロボサツ牝系にはオークス秋華賞の二冠馬メジロドーベルがいるほか、重賞ウィナーが多数いる。
メジロボサツは戦前にグループ創設前の社台牧場が輸入したデヴオーニアに連なる日本古来の牝系で、今日にこの牝系から活躍馬が出ていることは感慨深いものがある。

キングカメハメハ

  • ククナ
  • アールドヴィーヴル

ディープインパクトとリーディングを争った名種牡馬キングカメハメハからは産駒ニ頭が出走。 キングカメハメハの母マンファスは世界的な大牝系であるアワーラッシー牝系に属しており、父キングマンボはミエスク牝系、二代父ミスタープロスペクターはこちらも世界的な大牝系であるフリゼット牝系に属す、という具合に代々の父が名牝系の血を持つ良血馬。

アワーラッシー、フリゼットについては挙げるとキリがないので割愛するが、歴史的名牝ミエスクについては触れておきたい。 本馬はリアルスティール、ラヴズオンリーユーきょうだいの三代母で、自身もGI 10勝を挙げた名牝である。
同牝系にGIウィナーがなんと10頭もいる。牡馬牝馬問わないし、直仔だけでなく孫以降の世代にも活躍馬がいることから、今後一層発展していくことだろう。

ルーラーシップ

  • ストライプ
  • ホウオウイクセル

キングカメハメハの後継種牡馬として期待されるのがこのルーラーシップ。産駒ニ頭が出走。
ルーラーシップの母はエアグルーヴ
エアグルーヴの母はオークスダイナカールエアグルーヴ自身もオークス天皇賞・秋を勝ちGI 2勝。子のアドマイヤグルーヴエリザベス女王杯を連覇し、更にその子からダービー馬ドゥラメンテが出るなど、著しい活躍をしている。 半姉カーリーエンジェルからも高松宮記念馬オレハマッテルゼが出ており、ダイナカール牝系ともいうべき一大牝系を築きつつある。

ロードカナロア

  • ジネストラ

キングカメハメハ後継種牡馬として既に実績のあるロードカナロア。産駒は一頭が出走。 ロードカナロアの二代母サラトガデューは米GI 2勝を挙げているが、近親に他に目立った活躍馬はいない。牝系祖先を辿っていくと、ロードカナロアの六代母 Somethingroyal の四代子孫にニシノフラワーがいる。

リーチザクラウン

  • ブルーバード

スペシャルウィークの後継種牡馬としてなかなかに良好な成績を収めているリーチザクラウン。産駒一頭が出走。 リーチザクラウンの二代母クラシッククラウンは米GIを2勝。トリプルティアラ馬クリスエヴァートを輩出したミスカーミーの牝系で、同牝系にはケンタッキーダービーなど米GIを3勝したウィニングカラーズ、ジャパンカップタップダンスシチー、ダービー馬ディープスカイ*1など、多数の活躍馬がいる。

リーチザクラウンの父スペシャルウィークの母は日本古来のフロリースカップ牝系から発展したシラオキ牝系に属する馬で、同牝系の活躍馬にはダービー馬ウオッカ菊花賞マチカネフクキタルなどがいる。

クロフネ

  • ソダシ

ヘイルトゥリーズン系の種牡馬として活躍したクロフネは、スリープレスナイトカレンチャンホエールキャプチャ、アエロリットなど特に牝馬に活躍馬が多い。また大阪杯を制したレイパパレの母シェルズレイクロフネ産駒。
桜花賞には既にGIを勝っているソダシが出走。
クロフネの半妹ミスパスカリからはマウントロブソン、ミヤマザクラのニ頭の重賞ウィナーが出ているが、他に目立った活躍馬はいない。ただし同馬から優れた牝馬が多数出ていることは事実で、桜花賞でも注目すべきだろう。

スクワートルスクワート

  • ヨカヨカ

スクワートルスクワートは九州競馬で活躍馬を出している種牡馬だが、中央では目立った成績はない。五代母の五代子孫にダートGIを4勝したゴールドアリュールがいるが、近親と言えるほどではないし、一大牝系と呼べるほどでもない。

Kingman

  • エリザベスタワー

唯一の海外種牡馬 Kingman からは一頭が出走。Green Desert 系の種牡馬として既に実績を出しているが、同系統では日本国内には近年目立った活躍馬がいない。 Kingman の母 Zenda は GI 1勝を挙げた馬。二代母の子 Oasis Dream は GI 3勝している。


続いて牝系を見ていく。

ホウオウイクセル

メジロドーベルの孫である本馬はもちろんメジロボサツ牝系に属する馬である。 メジロボサツは母の父の牝系がフラストレート牝系、二代母の父の牝系がフロリースカップ牝系という由緒正しい日本牝系だが、ホウオウイクセルの母父がスペシャルウィークであり、ここにもシラオキ牝系の血が入っている。フロリースカップ牝系からは先週大阪杯を制したレイパパレが出ている。近年にも日本牝系から活躍馬が出ているのは馬産地の努力にほかならず*2、こういう馬を応援したいと思っている。

アカイトリノムスメ

母は牝馬三冠馬アパパネアパパネ産駒はコンスタントに勝ち上がってはいるものの、重賞戦線で活躍する馬は出ておらず、ようやくの重賞ウィナーが本馬である。 アパパネは大牝系であるアフェクション牝系に属するので、もちろん本馬もアフェクションの末裔になる。 アフェクション牝系には、KGVI&QESを制覇し、歴史的名牝エネイブルの父となったナサニエルなどがいる。他にも多数の活躍馬が出ているので興味があれば調べてみてほしい。

ソダシ、メイケイエール

ソダシ、メイケイエールは両馬ともにシラユキヒメの一族。 シラユキヒメは珍しい白毛の馬で、娘のユキチャン関東オークスを制し、繁殖牝馬として一定の成功を収めているが、子孫馬から中央重賞馬ハヤヤッコ、ソダシ、メイケイエールが出ており、近年発展が著しい。

メイケイエールの二代母ユキチャンは父がクロフネ、ソダシは父がクロフネなので、いずれにもクロフネの血が入っている。
ソダシは母父キングカメハメハで、こちらに名牝系の血が流れていることを考えると血統構成はソダシのほうに魅力を感じる。

サトノレイナス

全兄に弥生賞馬サトノフラッグがおり、実績がある。母バラダセールはアルゼンチンオークスとアルゼンチン1000ギニーを制したアルゼンチン牝馬二冠馬。二代母もアルゼンチンのGI馬であり、力のある牝系だと言えそうだ。

アールドヴィーヴル

英オークス英セントレジャーヨークシャーオークスの GI 3勝を挙げた名牝 Sun Princess に連なる牝系で、Sun Princess の仔バレークイーンにはダービー馬フサイチコンコルド皐月賞アンライバルドがいるほか、バレークイーンの仔グレースアドマイヤには皐月賞馬ヴィクトリーがいる。本馬の二代母スカーレットはそのグレースアドマイヤの仔であり、ヴィクトリーの半妹に当たる。
Sun Princess 自身も大牝系であるパラフィンラス牝系に属している。

シゲルピンクルビー

大牝系であるトーペンハウ牝系に属する。トーペンハウ牝系には近年発展が著しい Best in Show 牝系がある。

Best in Show 牝系の近年の活躍馬はなんといってもアーモンドアイ。アーモンドアイの母フサイチパンドラもまたエリザベス女王杯を制したGIウィナーである。アーモンドアイの四代母が Best in Show である。Best in Show の仔 Sex Appeal にラストタイクーンを輩出したトライマイベストがいる。ラストタイクーンキングカメハメハの母父なので、日本馬の血統表を見るとよくこの名前が出てくる*3
シゲルピンクルビーの五代母 Stolen Date が Best in Show の半妹。二代母ムーンライトダンスがGIIIインターナショナルステークス勝ち馬で、その半兄が愛ダービー馬 Grey Swallow である。Stolen Date の子孫には他に香港のQE2世カップなどを制したデザインズオンローム愛オークス馬カヴァートラヴがおり、このように多数のGI馬がいる。Best in Show と Stolen Date の母である Stolen Hour の血が偉大だったということになるだろう。

シゲルピンクルビーの半姉シゲルピンクダイヤもクラシック候補で桜花賞3着、秋華賞2着と健闘している。

ストゥーティ

二代母がデルマーオークスを制したシンハリーズ。母リラヴァティの半妹にオークスシンハライトがいる他、リラヴァティ自身も重賞ウィナーである。四代母 Bayonne の子孫に英GIジュライカップを制した Mayson がいる。

エリザベスタワー

母ターフドンナは独オークスの勝ち馬。二代母 Turfaue の全妹ターフローズは伊GIリディアテシオ賞*4を勝っているなど、近親に活躍馬が多い。ターフドンナもターフローズもドイツ生産馬であり、どうやらドイツの在来牝系のようである。

エンスージアズム

四代母 Track Robbery の子孫にブリーダーズカップクラシックを制した Theif Cat がいる他、半姉 Tapicat は米重賞を勝利しており、それなりに力のある牝系と言えそうだ。

ファインルージュ

近親の活躍馬に全日本2歳優駿を勝ったノーヴァレンダがいる他、多数の重賞馬がいる。少し遠いが、五代母 Gay Apparel の子孫にオーサムアゲインステークスを制したムブタヒージがいる。

ミニーアイル

アイランドファッションは米GI 4勝を挙げている。近親馬は重賞で好走しており、いずれは重賞馬が出てくるだろうと考えられる。

ジネストラ

ハッピーパスは重賞馬で、本馬のきょうだいにも重賞馬がいる優れた牝系。ハッピーパスの半姉にマイルチャンピオンシップを制したシンコウラブリィがいる他、四代母 Madelon の 半姉 Contrail の子孫にタイキシャトル阪神JFを制したピースオブワールドがいる。

ヨカヨカ

二代母ハニーバンはピルサドスキーファインモーションの半姉。五代母 Gaily の子孫にはメトロポリタンハンデを制したサージョンホークウッドをはじめ、多数の重賞ウィナーがいる優れた牝系。

ヨカヨカの父スクワートルスクワートは中央ではあまり存在感がないが、牝系を見るとこの馬がクラシック候補の一頭に名乗り出ているのも納得できるだろう。

ソングライン

三代母ソニンクはアコースティクス、ライツェントの母。アコースティクスからはダービー馬ロジユニヴァースが、ライツェントからは秋華賞と英GIナッソーステークスを制したディアドラが出ている。この他にも多数の重賞馬が出ている。

ブルーバード

近親にGII日経賞を制したメイショウテッコンがいる他、三代母 Fagers Charisma の子孫に米GIを2勝した Tout Charmant がいる。

ククナ

二代母クルソラはアルゼンチンGIを2勝。母クルミナルも桜花賞2着と好走しているが、他に特筆するところはない。

ストライプ

二代母の半姉に米GIで2着3回のマックスジーンがいる以外には、目立った活躍馬は出ていない。


ざっと流す感じになった馬も多いが、後半もしかすると見落としがあるかもしれない。気になった人は調べてみるといいだろう。

父系と牝系の両方が噛み合ってなお、調教がよく仕上がり、鞍上との息が合って、得意なコース、馬場状態、枠などの条件が揃い、この上で展開が当てはまって初めて万全、というわけで、競馬に絶対がないということがよくわかると思うが、牝系は重要な材料の一つであることは言えると思う。逆に父系は材料の一つでしかないにも関わらず、話題になりすぎているような気もする。単純に考えても父と母で半分ずつの血を引く*5わけだから、牝系にも目を向けたほうがいいだろう、と思って書いた。こちらからはどの馬がよさそうだ、ということは言わないが、これを見て考えてもらえばいいだろう。

個人的にはホウオウイクセルを応援している。

こちらからは以上です。

*1:ディープスカイは母内にミスカーミーの5・4のクロスを持つ

*2:特にレイパパレはシラオキ牝系でない傍流のフロリースカップ牝系であり、現在もこの血統が存続していることには頭が下がるとしか言いようがない

*3:アーモンドアイは父方にも母方にも Best in Show の血を持っている

*4:2018年まで唯一のイタリアのGI競走だった。2019年よりGIIに降格

*5:実際には競走能力への影響は母の血のほうがやや大きいと考えられている

自分の誕生日にGIを勝った馬

誕生日が4~5月だったり10~12月だったりすると、自身の誕生日に何かしらのGI競走が行われていると思う。

ぼくの誕生日は、このブログを読んでいる方は存じているかもしれないが、5月26日である。5月26日といえばトウカイテイオーがダービーを勝った日である。 誕生日が日曜日ならGI競走が開催される。ぼくの場合は5月なので、ダービーかオークスのどちらか。曜日は1年に1日ずつずれる。うるう年があると2日ずれる。例外を除けばカレンダーは28年周期だが、それはそれとして、ある日付の曜日が同じになることはうるう年の都合でずれたりするが、何年かおきにはやってくる。

グレード制がはじまったのは84年なので、84年以降の競走に限定した話をしていく。

1985年5月26日

日本ダービーが開催。1着はシリウスシンボリシリウスシンボリは移籍騒動で皐月賞は未出走、その皐月賞を勝ったミホシンザンは怪我でダービーには出走していない。シリウスシンボリはこの後ヨーロッパ遠征に向かったため、この二頭は生涯対決することはなかった。同世代でもこういうすれ違いで全く対戦しないことがあるんだけど、たとえばトウカイテイオーツインターボなんかもそうで、直接対決することがなかったニ頭を、ウマ娘ではああいう形で描いたりする。擬人化ものの歴史ifだからこそできる話なので、ミホシンザンでもなんとか物語にならへんですか、と思っている。いやいやこれは85年ダービーを勝ったシリウスシンボリの話だった。
シリウスシンボリは帰国後にオグリキャップら平成の怪物世代と対決するので、シンデレラグレイに登場するようだ。

1991年5月26日

日本ダービーが開催。1着はトウカイテイオー。このテイオーのダービー制覇から20年後の5月26日が、ウマ箱2第1コーナーの発売日である。運命を感じる。
テイオーはこのダービーを勝った後、骨折が判明。菊花賞には出走できなかった。菊花賞はダービー2着のレオダーバンが制した。もしテイオーが出ていれば菊花賞を勝っていたのだろうか。春の天皇賞の3200mは長かったにせよ、中山の2500mを菊花賞レコード馬を破って制覇しているのだから、京都の3000mは走れていたかもしれない。他の馬だって体験したことのない距離だったのだし。

無事是名馬とはよく言ったもので、どれだけ速い馬、強い馬であってもレースに出られなければ強さを発揮できない。まあミホシンザンが骨折していなかったとして重馬場でシリウスシンボリを破ることができたかどうかはわからないし、レオダーバンのほうがテイオーよりも長距離に適したタフさを備えていたかもしれない。

たらればになってしまうが、ゲームの中では別だ。近日発売のウイニングポスト9 2021では84年開始シナリオが用意され、トウカイテイオーを所有することができるようになる。自己所有で怪我を回避し悲願の親子三冠を達成させてあげようと思う。

1996年5月26日

オークスが開催。1着はエアグルーヴエアグルーヴも三冠牝馬の器だと思うが、桜花賞は熱発で出走していないし、秋華賞は仕上げすぎたせいで体調を崩し、出走前のフラッシュでイレ込んで凡走。実力のある馬が実力通りに走れないことも往々にしてある。

たびたび、GIを3勝以上した牝馬の子は走らないと言われるが、エアグルーヴの時代にヴィクトリアマイルがあれば、エアグルーヴはGIを3勝以上していただろうと思う。前述の凡走した秋華賞と最後の有馬記念を除けば、3着内を外したことがない。牡馬混合でこの成績は立派である。

アドマイヤグルーヴドゥラメンテルーラーシップを輩出した彼女は間違いなく名牝で、その血はドゥラメンテの子たちに受け継がれている。

2002年5月26日

日本ダービーが開催。1着はタニノギムレット。ダービーを勝った後は秋に屈腱炎を発症。競走馬を続けることを断念し、種牡馬入り。そして生まれたのがウオッカであり、父娘でダービーを制覇した史上初めての牝馬となった。

タニノギムレット世代にはシンボリクリスエスがいる。ダービートライアルの青葉賞を勝って挑んだダービーではタニノギムレットに敗れて2着。青葉賞を勝った鞍上の武豊は「秋から強くなりますよ」と語ったらしい。
その秋は菊花賞でなく天皇賞・秋を目指し、ナリタトップロードテイエムオーシャンといった古馬を破って制覇。ジャパンカップは海外馬の前に3着となるも、有馬記念を勝ち、3歳時に古馬相手にGIを2勝する活躍を見せた。4歳時には宝塚記念などを走り、天皇賞・秋有馬記念をそれぞれ連覇。生涯GI4勝を挙げた。

本格化前とはいえ後にこれだけの活躍をする馬を相手にダービーを勝ったのだからタニノギムレットだって強い馬だったのは間違いない。もし怪我がなければ暮れの中山での再戦もあっただろう。ウマ娘にはタニノギムレットシンボリクリスエスもいないが、ウオッカシンボリルドルフがいるなら……という期待があり、どれだけ時間がかかってもいいから果たされてほしいと思う。

2013年5月26日

日本ダービーが開催。1着はキズナディープインパクトの子としてダービーを制覇し、親子制覇を達成。前年のディープブリランテに続いて二年連続となった。ちなみに2018年から2020年までは三年連続でディープインパクト産駒がダービーを制している。父内国産馬によるダービー制覇も別段珍しくなくなっていた。

ダービーを勝った後は凱旋門賞に挑戦。前哨戦のニエル賞を勝って臨んだ凱旋門賞では4着。その後は大きいところを勝てないまま種牡馬入り。ディープインパクト後継種牡馬としては良好な成績を挙げており、いずれはGI馬も出てくるだろうと思う。

ダービー2着馬のエピファネイアはその年の菊花賞を勝利。皐月賞2着、ダービー2着、菊花賞1着。翌年のジャパンカップジャスタウェイを下して制覇。勝ったGI数こそ2つだけだが、クラシックで2着2回は立派。種牡馬入り後は初年度産駒から無敗の三冠牝馬デアリングタクトが出てきたほか、菊花賞2着馬のアリストテレスがいる。二年目の産駒にもクラシック候補がおり、今後が楽しみである。

2019年5月26日

日本ダービーが開催。1着はロジャーバローズ。

この馬の母方の血、カルノーマズレディという馬に連なる血統なのだが、カルノーマズレディ自身はかつてはあまり注目されていなかった。セールではわずか2万ギニー(約300万円)だったドナブリーニがGIを勝つと、引退する同馬をノーザンファーム吉田勝己氏が50万ギニー(約7350万円)で落札。25倍とはいえ、超高額というほどでもない。
そのドナブリーニが産んだのが、重賞を2勝しGIでも2着1回3着1回と好走したドナウブルーと、何より、GIを7勝したジェンティルドンナだった。
ドナブリーニの半妹リトルブックが買われたのはジェンティルドンナオルフェーヴルを破ってジャパンカップを勝った翌週のことで、日高の株式会社ジェイエスが23万ギニー(約3400万円)で落札した。リトルブック自身の競走成績がそれほど振るわなかったことを思えば、ドナブリーニの半額以下でも高額と言えるかもしれない。
そのリトルブックの二番仔がロジャーバローズである。ダービーは12番人気。1番人気の皐月賞馬サートゥルナーリアは4着だった。ロジャーバローズの血統背景は間違いなく一流であり、名牝シーザリオの仔であるサートゥルナーリアを破っての勝利であるから、もちろんフロックではなかったろうと思う。

ダービー後は海外遠征の予定があったが、屈腱炎を発症していることがわかり、引退を決定。ディープインパクトの後継種牡馬として息長くがんばってほしい。ついでにウイニングポストにも出してほしい。なんとかなりませんか。ダービースタリオンには出せるんやから……。


今年の5月26日は平日なのでダービーもオークスも開催されない。が、おおよそ28年周期なので、前回5月26日が日曜になったのが1991年から28年後の2019年。1991年の次に日曜だったのが1996年だから、そこから28年後となる2024年であるということがわかる。そのときにはちょうどロジャーバローズの初年度産駒がクラシックに挑んでいるだろう。親子3代によるダービー制覇をキズナの仔が達成するか、ドゥラメンテの仔が達成するか、ロジャーバローズの仔が達成するか。前の二つは2024年にはもう果たされているかもしれないが、なんにしても楽しみである。

大阪杯

別に馬券派のことが好きではないわけではないのだけど、一部の馬券派のレース後の態度をあまり好ましく思っていないのが事実としてある。

自分自身馬券は買う。かつては元を取れる程度にオッズも気にしていた。ただよくよく考えてみると馬事文化に金を落とすために馬券を買うというモチベーションなら別に元を取る必要はないな、となった。自分の財布事情と相談して無理のない範囲で、まあ当たれば当たったで嬉しいし、どの馬が勝つか予想する楽しさもあるが、基本返ってこないものと思って馬券を買うようにしている。

まあ自分はそういう立ち位置でやってるというだけなので他の人がどういう姿勢でやってるのかとかはぼくが何か言うことではない。好きにすればいい。

ただ、やっぱり買った馬が来なかったときに騎手や馬に悪態をつく人は目に余るなと感じる。いるんすよ。そういう人ばかりでないことも、もちろん知ってる。でも大なり小なり、馬券派のレース後の一言って、まずは馬券が当たったかどうかであることが多い。

気持ちはわかる。金かかってるし。でもそうじゃないじゃん。まずは勝った馬と鞍上に見事だったという気持ちにならないんだろうか、と思ってしまう。

これは野球にしてもそうなので、金の問題だけじゃないと思ってる。野球ファンの一部には、試合に負ければやれ監督の采配が悪かった、のような戦犯探しを始める。そうじゃないじゃん。


社の Slack には分報用のチャンネルがあり、仕事のことを分報に書くのは趣旨に反すると思っているので、休憩に行く報告くらいしか書くことがないな、となっている中、社の人から「レースでどの馬買えばいいのか教えてくださいよ」と言われ、軽い気持ちで毎週メインレースの展望と回顧を書くようになった。もちろん書かない日もあるんだけど、書くうちに、どのレースでも、勝った馬、惜しくも勝てなかった馬、期待された走りができなかった馬、いろんな馬がいる。自分が勝った馬以外にもたくさんの馬がいる。GIともなればレースに出られるだけすごい。条件戦を見ていればオープン入りするのだって大変で、その条件戦を勝ち上がって、クラシックウィナーをはじめとした一線級と戦うのを見たりもする。レース前の気持ちとして、買わなかった馬にだってもちろん勝つ権利がある、と思ってレースに望む。買った馬に勝ってほしいとは願う。そう願って馬券を買うのだから。でもレースが終わったときに、まず当たったかどうかの前に、勝った馬を讃えたい。そう思っている。


自分自身、しばらく競馬からは離れているので、ウマ娘で競馬に触れた人に対し先輩風を吹かせる立場にはないと思っている。思い出話をしたくなることもあったしたまにしてしまうが、それ以上のことはTwitterでするものでもないなと思っているから、こうしてブログに書いたりしている。


大阪杯はおそらく雨になる。予報では正午から3時頃まで1時間に1~3mm程度の弱い雨、午後3時には1時間3mmほどに強まるとのことで、おそらくは稍重~重のコンディションでのレースになると思う。

1番人気のコントレイルは過去のレースで重馬場を走ったことはない。2番人気のグランアレグリアは2020年の高松宮記念で、重馬場の中上がり最速となる1f 33.1という鋭い末脚で2着に入った。
これだけを見れば重馬場への対応力はグランアレグリアに分があると思う。

大阪杯の舞台は阪神競馬場の2000m。グランアレグリア阪神の1600mでは2歳時の朝日杯FSで3着に入って以降の3戦で一度も負けていない。しかし、2000mどころか、マイルより長い距離は一度も経験したことがない。コントレイルはデビュー戦以来阪神を走ったことがないが、もちろん2000mでは負けたことがない。

過去に三階級制覇を達成した馬はいない。
もっとも近かったのがヤマニンゼファー、ついでダイタクヘリオスがいる。
ヤマニンゼファーはスプリンターズS2着、安田記念1着、天皇賞・秋1着。
ダイタクヘリオスはGIはマイルCSのみで、ほか重賞にクリスタル(GIII)1着と高松宮杯(GII)1着がある。
ヤマニンゼファー中山記念毎日王冠で1800mを経験しているし、ダイタクヘリオスはもともとスプリントから中距離まで幅広くレースに出ていた。

モーリスがスプリントGIに出て勝っていたかどうかはたらればになってしまうのでわからない。

距離はコントレイルに分があり、コースや馬場状態ではグランアレグリアにも勝機がある。人気通りではあるが、この二頭の戦いになるんじゃないかと思っている。

サリオスはその体型からマイラーと見られてきたが、個人的にはこの馬こそ中距離が適していると思う。馬体の出来は写真を見るにマイルCSと同等に仕上がっていると思う。マイルCSは展開が合わずに5着に終わったが、もう少しいい位置からなら3着以内には入っていたように思う。この馬がここでも主役と争う資格を持っていることは疑いようがないし、勝ち負けもあるだろう。

無敗で勝ち上がってきたレイパパレも怖い存在だが、強い相手と戦った経験のなさがどう出るか。素質馬なのは間違いない。阪神2000mの経験もある。好位につけてスローな展開になれば、この馬が押し切る……という可能性もなくはない。ただ、斤量はグランアレグリアと同じく55kg。これまで53kgを背負ってきた馬がここで最強女王と同じ斤量で同等のパフォーマンスが出せるかどうか。

追切の評を見るに、特によく仕上がっているのはコントレイル。好気配を見せているのがグランアレグリアとサリオス、アドマイヤビルゴという感じか。


ここからは完全に自分の気持ちだけの話。

自分はディープインパクトはそんなに好きではなかったが、ディープインパクト産駒の牡馬は牝馬に比べて大物が少なく、なんとかここでコントレイルに活躍してほしい。ブラックタイドキタサンブラックを出したように、ディープインパクトにもやはり強い牡馬の代表産駒がいてほしい。ジェンティルドンナは素晴らしい馬だったけど牝馬だし、次代のリーディングサイアー候補たるキズナも素晴らしい馬だと思うけど、偉大な父に並び、サイアーラインを繋いでいくなら、やはりコントレイルを推したい。

ここまでコントレイルに負けてきたサリオスも応援したい。ディープインパクトに国内で唯一土をつけたハーツクライ、その子がディープインパクトの子に負けっぱなしよりは、一矢報いるところが見たい。

グランアレグリアが史上初の三階級制覇を達成するならば、それはやはり見てみたい。最強の三冠馬を倒してこそだと思う。

みんな勝ってほしいけど、勝つのは一頭だけ。
残酷だと思うだろうか。そうは思わない。勝った馬には祝福を。惜しくも勝てなかった馬にも声援を贈りたい。自分が買った馬がどうあれ、そういう気持ちで臨みたいと思う。

MHWをプレイしている

ライズが出たのに!?という感じなんだけど、かねてよりプレイしたかったのでMHWをやってる。幻葬再演完成したらライズかワールドかどっちかやろうと思っていたので。モンハンはいつも最後まではやらないんだけど、まあ下位クリアしたら充分満足しているという感じなので、今回も下位クリアまではやるだろうと思う。

いまのところ、触り心地はかなりよくなっている。一番いいのは採集にそれなりに楽しさがあるところで、このへんはシリーズずっと模索してきた点だと思うんだけど、農場で採集できるようにするより、マップの採集ポイントが復活するほうが圧倒的に正しい。マップ切り替えがなくなったのでルート採集がスムーズに回せるし、やってるうちにマップの構造を理解するので、ゲームデザインとも噛み合っている。シームレスなマップは初見では迷うものの、地図を見てつながりがどうなってるのか確認しながら歩き回って覚えていく過程には楽しさがある。探索がちゃんと楽しい、ここにボリューム感があるのはシリーズで一番よくなったところだと思う。

操作性はカメラが右スティックになっただけでも相当にありがたい。これいつからこうなんだっけ? まあワールドからではないような気もするけど、昔のモンハンは本当に操作がオワで指つりそうになるゲームだったので、人間が操作できるゲームになったなと思う。まあそれでもだいぶ複雑な操作を要求するゲームではあるんだけど。

武器の種類が、クロスくらいからかな、クロスやってないからわかんないんだけど、まあとにかく増えてて、でも使い慣れた武器を使うのが一番なので、手に馴染むハンマーを使っている。実はでもハンマーを使い始めたのはたしかMHP3からで、MHGのときは片手と大剣、MHP2のときは太刀を使っていた。MHP3でハンマー試したらこれが一番肌に合うなと思ったので、そこからはずっとハンマー、尻尾切りたいときは大剣、という感じでやってる。

今回も尻尾切らないといけなくなったので大剣持ち出したが、大剣はしばらく使ってなかっただけでぜんぜん使えなくなってて、やっぱりハンマーがズッ友だなと思った。大剣よりハンマーのほうがフットワーク軽いのよ。

ペイントボールの代わりに採用された導蟲は、モンスターの理解度を高めるために痕跡探しをちゃんとやる、というのがゲームデザインとしてすぐれている感じがする。モンスターの調査レベルが上がれば弱点やドロップ素材がわかるようになる、ゲーム内でちゃんと攻略情報が開示され、そのための手順がモンスターの調査をやる、というのが本当に正しい。

モンスターはドスジャグラス、クルルヤック、プケプケ、ジュラトドス、トビカガチ、アンジャナフと任務で戦う相手がほぼ新規モンスターで、ジャナフまでだと既存モンスターはボルボロスくらい。レウス、レイア、ディアブロスも登場はするが、この時点では戦う必要がない。

トビカガチやアンジャナフは流石に初見ではなかなかの強さで、ジャナフ戦ではあと一息というところで一乙してしまった。怒り攻撃をまともに食らってはいけない。その後レイアと戦ったが、見慣れたレイアよりもジャナフのほうがきら~いという感想。レイアも毒が嫌なので好きではない。レイアとレウスならレウスのほうが楽しいよねと思ってる。

新規モンスターも、とはいえ過去作をやっているとある程度は感覚がつかめるところがある。

今回、マップがシームレスになったので、逃げられたときのストレスがそうでもなくなっているなと感じる。導蟲のナビがあるのも大きい。過去作のレイアってめちゃくちゃ飛んで逃げる印象しかなかったんだけど、今作はだいたいみんな逃げ回るのし、追うのはちゃんと追えるので、ここの苦痛感が薄れているのはいいなという感じ。もちろん逃がすよりは仕留めたほうが気持ちいいんだけど。

今は陸珊瑚まできてて次がパオウルムー?とかいう知らないモンスターの任務が出てる。知らないモンスターに混じって知ってるモンスターがちょいちょい顔だけ出してるのいいですね……ただシリーズで特に好きなフルフルがいないのはやっぱり寂しい。

いまのところガッツリ楽しいのでガッツリ楽しんでる。途中でダルくなってもういいかってなるところまではやるだろうと思うし、たぶんそれが下位クリアくらいまでなんじゃないかなという感じ。もしそのときにまだモンハン欲があるなら、たぶんアイスボーンにはいかないで、ライズやるんじゃないかと思う。

こちらからは以上です。

三年がかりでゲームを完成させた話

game.nicovideo.jp

幻葬再演というゲームを2018年の頭から作っていた。2018年の4月に1章「序」を、2019年12月に2章「破」をそれぞれ公開し、今月21日に最終章「急」の公開をもって完結した。完成までに3年かかったが、とにかく完成させることができた。

実はサークルとしてゲームを完成させたのはこれが初で、今のサークルができる前にサークルメンバーで To Hole of The Hell を作っているので、それをあわせてもまだ二本目になる。明確に終わりがあるゲームは今作が初めて。

時間がかかったからいいものができました、みたいなことはあんまり思ってなく、しかしながら本業の時間の合間をぬって少しずつ進めてきて結実したのだから、それはよかっただろう、と思っている。

製作の話は以下の資料本に載っているので、ここであらためて書くことはない。

lunaphase.booth.pm

次のゲームに向けて、今回どうしてちゃんと完成させられたのか、ということを振り返っておきたいと思ったので、今回はそのあたりのことを書く。

締め切りを決める

締め切りがないと人は動かない。自分で設定した締め切りなんていくらでも破れるが、それすらないとまったく動かない。

船頭は一人にする

意思決定権を持つ人間を一人に絞る。これをやらないと企画が空中分解する。基本的には企画の立案者を意思決定者にする。もし自分がやりたいことがあるんだったら、それは別の企画を自分で立てるべきだろう。
仮にそうして出来上がったのが駄作だったとしても、空中分解で完成しないよりも10000000倍はいい。

妥協する

ゲームに限らないがこだわると無限の工数が必要になる。まずは完成を目標にして、完成までに必要のないこだわりは捨てる。完成の目処が立ってからやればよい。細かいところばかりを作って先に進まないということが一番悪い。

終わらせ方を決定する

ゲームをどう終わらせるのかを決めてから作る。当たり前だがここが決まってない状態で見切り発車をすればだいたい迷子になる。

モチベを維持する

褒めよう。少なくともいいものを作ろうとしているのだから、ここはいい、ここはよくないという判断はできるはずで、いいと判断したならここはいいと伝えるのが大事。もちろん悪い点は悪い点として指摘するべきだが、それは「こうすればもっとよくなる」という方向であるべき。


今回はこのへんのことがちゃんとできていたと思っていて、時間は掛かったが完成を迎えることができたのはこのへんがちゃんとできたからなんじゃないかと思っている。To Hole of Hell は手を動かしてたら完成したというパターンで全く学ぶところがないというか再現性がないのであれを成功体験にし続けると苦しいなと思っていたが、今回はちゃんとこれまでの反省点なども踏まえて製作できたと思うし、その成果はある程度はあったろうと思う。
今回の反省点もあるので、それは次作に活かしていく。

次作は水面下というか若干水面から顔を出しているが、今夏くらいにはお届けできると思う。

こちらからは以上です。