3歳ダート路線について

どうもみなさんこんにちは。 日本ダービーが終わり、安田記念も終わって毎週のようにGIを開催していた春競馬も残すところ月末の宝塚記念だけになりました。ダービーが終わり新馬戦が始まり次のクラシックへの戦いが始まっていたりはするんですが、ともあれダービーで一区切りという見方ができたりするとは思います。

JRAではダービーまでは3歳ダート重賞を開催しない方針をとっていて、5月いっぱいまではリステッド競争やオープン特別競走だけが開催されます。オープン特別競走が重賞でないからといって軽視できないことは、忘れな草賞を勝ったラヴズオンリーユー、エルフィンステークスを勝ったデアリングタクトを考えれば納得できるかと思います。特に3歳ダート路線はダービーまで重賞が開催されないのだから、当然これらのオープン特別競走に有力馬が集まってくるというわけです。
ヒヤシンスステークスを勝ったカフェファラオはその後フェブラリーステークスを勝ってGI馬になりましたし、昇竜ステークスからクリソライト伏竜ステークスからコパノリッキーといったGI馬が出ています。

今月20日に開催されるユニコーンステークスはそんな3歳ダート馬にとって初の重賞で、ここを制した馬が世代の最有力候補に名乗りを挙げることになります。実際、2015年ノンコノユメ、2016年ゴールドドリーム、2017年サンライズノヴァ、2018年ルヴァンスレーヴ、2019年ワイドファラオ、2020年カフェファラオ、と過去6年で毎年G1*1馬を輩出している最重要レースです。東京のダート1600mなのでフェブラリーステークスに結びつきやすく、過去6年でノンコノユメゴールドドリーム、カフェファラオの3頭のフェブラリーステークス勝ち馬が出ていますし、サンライズノヴァとルヴァンスレーヴはマイルチャンピオンシップ南部杯、ワイドファラオはかしわ記念と、全頭がダートのマイルG1を勝っています。3歳王者決定戦であるジャパンダートダービー大井の2000m、秋のダート王を決めるチャンピオンズカップは中京1800mと、また異なる適性が要求されると思いますが、ノンコノユメ、ルヴァンスレーヴがジャパンダートダービーを、ゴールドドリーム、ルヴァンスレーヴがチャンピオンズカップを制しています。そんなわけで、ユニコーンステークスは今後のダート路線を占う上で最重要の一戦、ということになります。

一方、地方競馬ではユニコーンステークスに先駆け、5月に園田で交流重賞兵庫チャンピオンシップが開催されています。一昨年はクリソベリルがここを勝ってジャパンダートダービーに挑み、無敗のままチャンピオンズカップを勝ってダートG1の王者となりました。2013年のコパノリッキー、2016年にケイティブレイブといったG1馬を出しており、こちらも重要レース。

交流重賞以外に、地方8場でダービーを開催するダービーシリーズもあります。各地のダービー馬は交流G1を勝ち負けするところまではなかなかいかないですが、東京ダービーアジュディミツオーなどを輩出したレースで、近年はヒカリオーソが川崎記念で2着に入るなど、現在でも重要レースではあると思います。

そんな感じで、現在の3歳ダート路線の有力馬を紹介していきますか。

3歳ダートのオープン特別競走と、前述した兵庫チャンピオンシップ東京ダービーの勝ち馬を並べるとこんな感じ。

レース コース 1着馬(2着馬)
ヒヤシンスステークス(L) 東京 1600m ラペルーズ(プロバーティオ)
昇竜ステークス(OP) 中京 1400m カレンロマチェンコ(デュアリスト)
伏竜ステークス(OP) 中山 1800m ゴッドセレクション(メイショウムラクモ)
端午ステークス(OP) 阪神 1400m ルーチェドーロ(レディバグ)
兵庫チャンピオンシップJpnII 園田 1870m リプレーザ(ゴッドセレクション)
青竜ステークス(OP) 東京 1600m ゲンパチフォルツァレディバグ)
鳳雛ステークス(L) 中京 1800m ウェルドーン(タケルペガサス)
東京ダービー(SI) 大井 2000m アランバローズ(ギャルダル)

有力候補はやはり兵庫チャンピオンシップを制したリプレーザ、2歳王者で東京ダービー馬アランバローズになりますか。伏竜ステークスの勝ち馬で兵庫チャンピオンシップ2着のゴッドセレクションも、1800mで結果を残しているので大井の2000mでも戦えるんじゃないかと思います。

他に注目すべきは2つのレースで2着に入っているレディバグ。勝ちには一歩届かないですが、ユニコーンステークスの有力候補と見てよいでしょう。

今年のヒヤシンスステークス組はレベルが高そうで、3着にレディバグ、4着にタケルペガサス、5着にゲンパチフォルツァと、後のレースを勝ったり好走したりしている馬が多く出ています。であれば、前走では惨敗したラペルーズも能力はあると見てよく、状態次第では巻き返しも考えられるでしょう。

というわけで、3歳ダート路線もなかなか楽しみな馬が揃っており、芝もいいけどダートもね!という感じです。 こちらからは以上です。

*1:ここではJpnIとGIをひっくるめてG1と表記しています