Quartz!!2クリア

Quartz!!2 クリアしました。

アクションRPG。主人公はプレイヤー自身でヒロインの女の子に憑依して操作するという設定になっている、実質的には女の子が主人公のゲームと言っていいんだけど、ヒロインがプレイヤーのことを認識しているという、第四の壁を越える点が特徴。ここまでは前作と同じ。

ストーリーは前作とつながっているので、前作を遊んでいるとより楽しいが、ゲームシステム的にはけっこう違いがあってたとえば前作の発展系だからこっちを後に遊んだほうがいいみたいなこともなく、どっちを先に遊んでも問題ない作りになっている。こっち先に遊んでから前作遊んでもそれはそれで面白いんじゃないかなというか。

今作は前作とは違ってストーリーに沿ってステージを攻略するのではなくて、割と広めのマップを自由に歩き回りながらお金を集めたり賊をしばいたりするうちにストーリーが進行するという感じの、いわゆるフリーシナリオのゲームになっている。後半は一本道になるが、それとて時間制限とかも特にないし、メインクエストを後回しにしてサブクエストを先に消化してもいい。

というわけで、ゲームに慣れるまでは逆に何やったらいいの?と迷う場面もなくはない。どういうプレイが正解というものも特になく、プレイヤーによって適した攻略法が違ってくると思う。わたしは以下のような感じで攻略した。なお処女プレイ。


  • 薬を確保する
    道に生えているハーブを集めまくる。結局最後までハーブはずっと足りなかった。序盤は金が惜しいので道に落ちているハーブはできるだけ取るようにした。

  • マップを歩き回る
    敵との戦闘はガードを張ってればある程度なんとかなるので、行けるところに行けるだけ行くようにした。ダンジョンも賊がいなければガードで道中の戦闘をやり過ごして宝箱開け放題ということに気付けるかどうか。とにかくガードが重要。
    街についたら人に話しかけまくる。ひととおりサブクエストを受けておく。

  • 熟練度を稼ぐ
    とにかく物理攻撃と能力を使いまくって熟練度を上げる。
    少なくとも熟練度2ないと戦いようがない。
    ちなみにパラレルスキルの取得条件の「すべての熟練度が5になるまで」というのは「熟練度がカンストするまで」という意味なんだけど、これに気付くのが最初にどれか一つの熟練度が5に到達したときだったので、序盤からガンガン使っていい。

  • 賊をしばく
    能力の出が早くなってある程度戦えるようになれば賊をしばきはじめる。賊のボスを倒すたび一回5万もらえる。これで錬金術師の杖が買えるようになると楽。

  • メインクエストを進められるようにしておく
    賊をしばいているうちにメインクエストが進められるようになるので、メインクエストの進行フラグだけ立てておく。メインクエストを無理に進めず、賊をしばけるだけしばく。各ダンジョン2回ずつくらい攻略すれば充分と思う。杖はダンジョンに落ちているものが普通に強いので、店売りはもう買わなくてよい。

  • ユニコーンを倒す
    とにかくタフで動き回ってしんどいが、がんばって倒す。薬大量に使いつつ能力ぶつけまくればそのうち倒せる。倒したら杖がもらえる。今作最強武器なのでクリアまでずっとこれでいい。

  • メインクエストを進める
    金が足りなければ賊をしばく。ここまで来られたならラストダンジョンまではボス戦はユニコーンより楽なので困らないはず。ラストダンジョンのボス戦はユニコーンよりはまあまあしんどいが、薬を切らさなければ勝てる。賢者の石があると安心なので作っておくとよいかも。

  • クリア後 隠しダンジョンはいかに消耗せずに降りられるかが鍵。一番きつい溶岩エリアさえ突破すれば大丈夫。最奥のボス戦は一回戦ってみれば対策がわかるはず。対策がわかれば勝てるから、苦しくても一度はどれだけ消耗してもいいから最奥まで潜るのを推奨。


隠しボスまで倒した感想。

無理ゲーに見えても攻略法がちゃんと用意されている点はえらい。ちゃんとテストプレイしたかこれ?と思うゲームが少なくない中、きっちり調整してクリアできるものに作ってある。
ただ、プレイヤー目線だとこの攻略法が妥当だという手応えを感じにくいという場面がけっこうあったのが気になる。昔ながらの手探りで楽しいゲームを目指しているとは思うが、ここまで手探り感の強いゲームっておそらくPCエンジンくらいまでで、ニンテンドーのゲームなんかはSFCの頃から相当にプレイヤーに正のフィードバックを返すことを意識して作られている。今作はボス戦で後何発殴ったら倒せそうみたいな感触がまったくなくて、硬い石を殴り続けてたらヒビが入る兆候すらなく突然割れた、というか。そういう意味ではいちばん倒した感があったのは隠しダンジョンのボス。初見の絶望感から攻略法がわかってからのもうちょっとで勝てそう感、やっぱり後どれくらいで倒せるのかのフィードバックがあったほうが戦闘は気持ちいい気がする。ユニコーンとかラストダンジョンと隠しダンジョンのボスはおおむね硬すぎると思う。薬持ち込める数に制限をかけたなら、薬の所持上限使い切るくらいで倒せるようになってたほうがいいような気がする。こちとら最強武器使ってんだぞという気持ちもある。

マップの出入り口もちょっとわかりにくい。ここ通れるって気付かないよ~というのが結構ある。厄介なのは作者はマップの構造を理解しているからこういうことに気付きにくいという点。マップの隅から隅までちゃんと歩き回ればあるいは通れそうかもって思うのかもしれない、通れそうって思ったらとりあえず行ってみる、というのが大事、となるかもしれない。

ユニコーンの杖が最強武器なのもなんかあんまよくない気はする。処女プレイがきついからご褒美用に用意してあるのかもしれんけど、これがあると処女プレイしたほうが結局楽になってしまう気がする。ユニコーンの杖使ってるとあんまよくないよって言ってくるNPCがいるけど、でも結局これが一番強いんじゃんというか。ユニコーンより苦戦するトレント倒して手に入る杖がそんな強くないのがよくない。期待値で見るとサキュバスの杖の方が強いからね。

とりバズーカはマジで苦手なのでどうしようもなかった。ここでしか取れない武器があるのはちょっと残念ではある。まあなくてもクリアできるんだけど。

使用アイテムがアイテム欄の下の方にあるのがちょっと不便なのもなんとかしてほしい。逆に回復アイテムは上の方にあればいいけど一番上にある必要はない。ショートカットがあるからね。

昔のゲームはマジで攻略本読むまで知りようがないような攻略法があるゲームが多くて、今作もわりとそんな感じなんだけど、攻略本がない世界でこれをやると攻略されないで終わりそうだな~という感想。隠しダンジョン・隠しボスの存在とグリフォンの卵はCi-enのコメント欄なかったら一生気付かなかったと思う。


攻略に詰まった人向け

  • 北エイルドラ四番地西の湖
    • 北エイルドラ四番地にいる人に話を聞こう
  • グリフォンの卵
    • 峡谷の賊をしばいた後は北エイルドラ四番地からコルセウス方面に向かう途中をくまなく探索すること
  • 峡谷の一番奥の意味深な岩は何?
    • 壊すと三つ種を植えられそうなところがある
      • 大雲でこういうギミック見かけましたね
  • 取れないところに宝箱がある
    • ダンデリオンに行くと金のゲルニマ1個で景品がもらえる
      • 金のゲルニマはゲルニマ狩りをしなくても1個は確実に入手する方法がある
        • 北エイルドラ四番地にいた女の子が時間があるときに話そうって言ってたのを思い出して
  • セレスタの爺さん
    • 珍しい木材を持っていくと杖を作ってくれる
    • 上記金のゲルニマの景品で行けるようになる場所が増える
      • 強いのでがんばって
  • 隠しダンジョン
    • 大雲の部屋に意味深な像が置いてあったの覚えてる? そのときは調べても無反応だったけど……?
  • 隠しボス
    • 回復は無限ではない
    • 工夫すれば行動パターンはある程度制御できます
  • ファストトラベルさせてくれ

ちゃんと面白かったし、不満点はありつつも、これが作者の作りたいゲームだって言われると、そう、という感想なので、不満点について改善してくれ~という感じではない。ないんだけど、これを作りたくて作ったということはもうちょっと胸を張ってほしい。その上で投げちゃうプレイヤーがいるのはしょうがないと思う。プレイヤーにこういう楽しさを提供することは出来ても、こういう楽しさを強要することはできない。楽しいより苦痛が勝っちゃうプレイヤーが出れば、もう去るものを追わず、でいるしかないんじゃないかなあ。こういう楽しさが失われつつあるのは寂しいと思うものの、プレイヤーの可処分時間は無限ではない。他に遊ぶゲームたくさんあるし。なので、「最近のゲームが手厚いことは理解している」みたいなエクスキューズは正直あんま見たくない。作者のメッセージが丸見えなのも善し悪しだよねというのはつくづく思う。